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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第09話
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「でも、そしたら俊吾が大変になるんじゃ……」

「いいから。俺の方はどうとでもなるから」

どうせ俺の方には誰も来ないだろうから簪でも誘おうかな……。

一夏は、女子達の元に行き事情を説明しているようだった。みんなガッカリしていたが、シャルルと一夏なら仕方ないと言った感じで、納得しているようだった。そして、俊吾をチラ見して『あいつは別ないいや』と言った感じで席に戻っていった。

ま、これで問題は解決したな。さて、俺も席に戻るか。

そう思い、席に戻ろうとすると

「あ、あの、大海くん」

と呼び止められた。一体誰だ?と思いながら声のした方を見ると鷹月がいた。

「え、と、鷹月さん?どうしたの?」

話しかけられると持っていなかったので、驚きながらも何とか返事をする。

「私とタッグ組んでくれない……?」

「…………え?」

予想外すぎる言葉を言われたせいで、不抜けた返事をしてしまった。

え〜と、俺とタッグを組んで……?何で俺なんだ?…………あ、なるほど、一夏は無理だとわかったから最低限専用機持ちの俺に話しかけたわけか。オーケーオーケー、了解した。

実際は鷹月は最初から俊吾と組みたいと思っていた。麻耶との模擬戦の時から鷹月は俊吾が優しくて良い人と思い好印象を持っていた。それに、昨日のISを無断使用しても鈴とセシリアを助けたと聞き、少しときめいたりした。

「あ……じゃ、じゃあ、私も!」
「私も!」

鷹月の声を聞き、数人の女子がそう言った。全員、鷹月と同じ理由で俊吾にパートナーを申し込んだ。俊吾は一旦、思考を持ち直したものの、急展開にまたパニックに陥っていた。

「あ〜、いや、ごめん。ちょっと、考えさせてくれない?」

「私は別にいいよ」

鷹月がそう言い、周りの女子も納得したらしくその場は収まった。

この場は何とか切り抜けたけど、どうするかな……。さっさと簪にメールでも送るか。

俊吾は簪に『学年別トーナメント、パートナー決まってなかったら組まないか?』と送った。返信が来なかったら、面倒だが、来れば現状を打破出来る。淡い希望を胸に秘め、席に座る。

数分後、千冬が教室に来て一日が始まった。

◇   ◆   ◇   ◆

お昼休み、携帯を確認するとメールが一通来ていることに気づいた。差出人は簪で内容は『私も俊吾君と組みたかったから良いよ。俊吾君から誘ってくれて嬉しい』と書いてあった。心の中で俊吾は安堵した。

鷹月さん達には悪いけど、仕方ないよね、うん。…………今度、お詫びに何か奢ろうかな。いやいや、別に仲いい奴でもないんだからそんなことされても困るだけだろ。……と言うか、何で俺こんなに気になってるんだろ。ま、いっか。

俊吾は問題を一
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