序章 〜出会い(さいかい)〜
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確には俺の手が握っている髪飾りを見つめている。
「これ、君の?」
「・・・はい。大切な友達に貰った大切な物なんです」
どうやらアリスがカラスにこれを取られていたようだ。確かにそんな大事な物ならカラスにも立ち向かうよね。
「はいこれ。そんなに大事な物ならもう取られたり無くしたりしないであげてね」
「・・・はい!ありがとう御座います!」
俺に頭を下げてから髪飾りを頭に付けるアリス。
「どう・・・ですか?」
髪飾りを付けたアリスが正面から俺に向かい合う
その瞬間俺の中の古い記憶がフラッシュバックした。
『たっくん!こっちこっち!キャハハハ!』
『待ってよ○○○』
「!?」
・・・あれ?何だ、今の?
「?どうしました?」
不思議そうに俺を見つめるアリスがそこにいた。
俺がこの空虚感の正体を知るのはそれ程後では無かった。
これが。俺と永久野有栖の実に7年振りの再開だった事を知るのは約三日後。
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