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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第143話】
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た。


爆発が福音を飲み込む――それに追い討ちをかけるかの様に虚空から粒子が集まり形成――ライフルの形に形成されるや、背部飛行ユニット上部にあるガトリング砲二門も可動――それが肩に備わる形で可動停止――。

そして――そのガトリング砲二門、形成されたライフルによる一斉射撃。


「……!?ビーム射撃――しかもこの粒子圧縮率は……!!」


暫定的な数値でハイパーセンサーに表示された数値は――IS用ビーム武器のそれを上回る数値を示していた。

これだけの濃縮された粒子だと、一撃一撃が相当な威力の筈――。

まざまざと見せつけられるその光景に、嫌に生唾の飲む音が響いて聞こえてきた。

――俺と一夏、篠ノ之三人が相手をしても翻弄するかのように福音は立ち回っていたのに――その福音をまるで赤子扱いするかのような凄まじい戦闘能力を発揮していた――。

――と、親父の攻撃が突如止まった。

福音はまるで膝を抱くよう抱え、身体を丸めるとともに頭部から伸びた翼が自身を包むように守り始めた。


『……そろそろ三分か。ヒルト、撤収だ』

「え?何でだ?もうアイツを――」

『わりぃが、【MAXモード】を使ったこいつはそろそろ約たたずになる。――とりあえずこの空域に足止めする事は出来たんだ』

「……わかった。――親父、それが何なのかは今は聞かないよ。でも――助けてくれてありがとう」

『ワッハッハッ!気にするなって!――じゃあ旅館花月まで撤収だ』


言うや、直ぐ様この空域を離れていった親父。

――助けられた事には感謝してるが……力が無いのが悔しい。

ギュッと握り拳を作ると共に、膝を抱くよう抱えた福音をその場に残して撤退した。

自分の力の無さ、大事な時に盾代わりにすら出来ない無力な自分――そんな俺自身が嫌になる……心の中で、そんな自分に嫌悪した。
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