暁 〜小説投稿サイト〜
クラディールに憑依しました
それぞれ動き出しました
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いわ」

「――――あの、伝言お願いします。俺、上手く出来るか分らないけどやってみます、自分の手でみんなを守れるように」
「そっか、がんばってね」
「――はい」



………………
…………
……


 最前線、血盟騎士団のギルドホームではサチの引越しが行われていた。
 その片隅で、シリカはアイテムストレージを眺めている。
 『ピナの心』そのアイテムは、あのトラップでシリカの代わりに散った――――ピナの羽だった。


「あたしを一人にしないでよ…………ピナ」


………………
…………
……


「コレでサチの荷物は全部?」
「うん。元々荷物は少なかったから、手伝ってくれてありがとう、アスナ」
「…………本当に血盟騎士団に入って良かったの? シリカちゃんはしっかりお仕事してたから、今はする事が無いのに」

「何て言ったら良いのか…………私も今回の事が良い機会だと思ってるから」
「良い機会?」
「うん。私はずっと月夜の黒猫団に、キリトに頼りっきりだったから――――自分から変わるなら此処かなって。
 弱い自分に泣くのも――――もう変えられないんだ、涙が枯れても、ずっとこのままなんだって諦めてたの。
 だから、この変化は、私にとっては良い機会だって思う事にしたの」

「――――そっか、一緒にがんばろうねサチ」
「うん。臨時職員だけどね」
「サチさえ良ければずっと居て良いんだよ?」

「………………それは――――どうかな? 此処まで一緒にやって来たし、もう少し考えさせて」
「――――うん。ゆっくりで良いから、今は――――血盟騎士団のユニフォームを着ましょう」
「――え?」

「ほら、規則規則。更衣室に一名様ご案内ー!」
「え!? ちょっと!? アスナ!?」
「着替えたら直ぐにお仕事教えてあげるから――――わたしも迷宮区に戻らないといけないし」
「――! それが本音!?」


 暫くして、白の赤のラインの入ったユニフォームに着替えたサチとアスナが更衣室から出てきた。


「うんうん、よく似合ってるよサチ」
「そうかな?」
「後でみんなに見せて感想を聞かないとね」
「…………それはちょっと遠慮したい……かな」

「まあまあ、凄く似合ってるから、絶対大丈夫」
「うー。あんまりからかわないで」
「ごめんね――――これから事務の人を紹介するから」


 アスナがサチを連れて訪れた部屋には、大量に山積みされた紙が所狭しと机や床を埋めていた。


「…………アスナ、今やる仕事は無いって言ってたよね?」
「うん…………その筈なんだけど……?」
「いやー、おおきにおおきに!!」


 丸顔の男が山積みされた紙の奥から出てきた。


「ダイ
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