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クラディールに憑依しました
尊い犠牲になりました
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…」
「リズから見ても価値があるか?」

「ええ、コレで武器を作ったら当分は最前線で活躍できるわね」
「――――さて、インゴットの交渉と行きたいが、今回の責任を問い質さねばならんな」
「せ、責任って何ですか? 俺がトレジャーボックスを開けたから…………とか?」
「細かい責任を問えばそうなるだろうが――――根本的に今回の事故、いや事件を防げた人物が居る」

「防げた……? 何を言ってるんですか、そもそも、こんなトラップ、予想できる訳が無いッ!」
「それが居るのだよ、一度この迷宮区をクリアし、トラップの危険性を充分把握していた人間が」
「――――それって、まさか?」


 全員の視線がキリトに集まる。そして、ダッカーがキリトに話しかけた。


「まさか、だろ? 知ってたのかよ!? キリト!?」
「………………あぁ」
「――――知ってたら、知ってたら何で止めなかったんだよッ!?」
「……止めたさ……何度も、反対しただろ……」
「でも、ハッキリ言ってくれれば――――――こんな事にはならなかった筈だろ!?」


 静寂の中、感情と声を押し殺して嗚咽するシリカの小さな声が聞こえてくる。


「それは――…………すまない。俺のせいだ……」
「元々、この迷宮区にはデストラップが多く、シリカにはこの迷宮区には近付かないように言って置いた筈だ、何故入った?」
「…………ごめんなさい。あたしが悪いんです――――みんなを止められなかったから、キリトさんだけのせいじゃ、ないんです」

「謝罪を求めている訳じゃない、何故お前達はこんな所に来た? 危険だと解っていながら」
「みんなで、家具を買うお金を稼ごうって…………それで……」
「――――そうか…………大体判った、だが今回アスナ様が来ていなければ、今のトラップで全員死んでいた筈だ。
 貴様以外な――――黒の剣士キリト」

「………………黒の剣士?」
「そう、こいつは攻略組だ、ソロで最前線に挑み、上位プレイヤーの三本指に入る最強プレイヤーだよ。
 βテストの情報を独り占めして、はじまりの街に取り残されたプレイヤー達を見捨てた――――ビーターだ」

「――――嘘だろ!? ……嘘、ですよね……!? ……キリトが、そんな……ビーター」
「攻略組でそいつの顔を知らない奴は居ない。本当のレベルも偽って月夜の黒猫団に入ったのだろう。
 そいつは此処に居る誰よりもレベルが高い、こんなトラップなんて一人でも生き残れるほどな。
 ――――今レベルがいくつか言ってみろ」

「……………………五十二だ」


 ――――――思っていた以上に低い。
 毎晩サチと添い寝を続けていた結果だ。キリトは黒猫団と同じ時間しか狩が出来ず、最前線の安全マージンまで僅かに届いていない
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