暁 〜小説投稿サイト〜
Black Engel and White Engels
魔法少女はじめました
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序「コズミック・パズル」
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る、か。」
私がそうリニスの言葉を引き継ぐと、リニスはニコリと笑った。
「絵里に手をかける輩は私が噛み殺してやりますよ。」
「危険な女だ。」
私がそう言うと、3人で笑い出した。
「真田さん、都庁との折衝はどうですか?」
一通り笑い終わると牧君が真面目な声に戻って質問を投げかけた。
「新宿事務所の優秀な人間が都庁関係部局と折衝していますよ。警視庁・東京消防庁・都防災局とは大筋で合意しています。」
「制度ならびに法制面での問題はクリア済み、ですな。」
牧君が一口コーヒーを飲んで、呟いた。
「そうだ。歩兵1個大隊戦闘団にレンジャー中隊、業務支援室作戦班に情報班。おそらく1500名は下るまい。Mineral勢力
A
(
アルファ
)
の3体に対して過剰な部隊配置かもしれない。だが・・・」
「ここでその意思を挫かなければ、わが国は本当に
土曜日深夜34時半
(
プリキュアシリーズ
)
や
土曜日夜19時代
(
セーラームーンシリーズ
)
のようなファンタジー溢れるふざけた世界になります。流石にそれは勘弁願いたいですね。」
リニスがそう言って言葉を続けた。
「ああ。我々の世界は
論理
(
ロジック
)
と
科学
(
サイエンス
)
であって、
魔法
(
マジック
)
や
不可思議
(
ファンタジー
)
の世界じゃない。そんな世界はゴメンだ。
そう言って、私はマグカップを握り締めた。握った力が強かったせいか、それから熱い液体が流れ出た。
「そうです。ここで勢いづけて、残りの2勢力も叩き潰しましょう。」
それは、行政府の首脳部が、明確に対抗勢力の殲滅の意思を固めた瞬間であった。
2130・東京都千代田区永田町・首相官邸
「長官。行政府より連絡がありました。22時を持って行動を開始するとのことです。」
秘書官の報告に私はうん、と言うように頷くと彼はすぐに退出した。
私、日本政府内閣官房長官後藤幹夫は、議員宿舎にも都内の私邸に戻ることもなく危機管理センター内に設置された官邸連絡室に篭って状況の推移を見ていた。
「行政府には頭が上がりませんな。南樺太に1個旅団戦闘団と、稚内に1個旅団戦闘団。留萌・釧路・旭川・名寄に1個連隊戦闘団を配置して、統一後の平和維持に協力して頂いているのですかなら。」
デスクに置かれた灰皿に無造作に火のついたタバコを押し付けて、蒲生京二内閣官房副長官補が若干吐き捨てながら言った。
「5年前に国後が
あっち
(
日本民主主義人民共和国
)
の核兵器で攻撃され、在日米海軍と海兵隊が事実上消失し、我が国周辺情勢のパワーバランスに変化が生じた。変化というよりも、米軍のプレゼンスが劇的に全世界規模で変化をしてしまった。あっちの連中はそんなことまで考えていなかったのだろうがね。」
私は自分自身に確認するように呟いた。
「米軍は極東から影響力、いや軍事力を
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