プロローグ
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下心を使われるし、同性には妬まれる。そんなことがあり、私はこの顔が嫌いだ。
...そのまま、ぼ〜っとしついると一人の男が目に入った。
朝陽桜
そう、私が嫌いな人物の一人だ。あいつは頭がいいのをいいことにして、学校には余り登校していない。直接喋ったことはないが、だるそうな彼の顔をみていると殺意まで沸き上がってくる...
私はあいつのことを考えているといつの間にか、下校時刻になっていた。...私はふと周りを見ると、
...いた。あいつだ...
私は早く帰ろうとしていると、
「へぇ、こんな時間にいる変わり者なんて居るんだ。」
...話かけてこられてしまった。
私はそんな言葉を無視し、鞄に物を詰め始めた。
...彼は相変わらず眠そうな顔をしていた。
「...なぁ、人間の生きる理由ってなんだと思う?」
私はふと手をとめてしまった。...昔の事だが彼と同じような事を質問してきた奴がいた。...名前は忘れたが...
止めていた手を再び動かし物を鞄に入れていた。
「...俺さぁ、小さい頃に親なくしてんだ...それから俺はさ、生きていく理由をなくして、ある日公園で遊んでた俺の同級生の子に聞いたんだ...「お前の生きている理由は何だ?」ってね。そしたら彼女は答えたよ、「...私には生きる理由なんてない...この世には生きている人間とこれから死ぬ人間しかいない、...だから私は私の気ままに生きる。」...俺はさ、その時思い知ったよ。「自分より苦しんでいる人が居るんだ。」ってな。...だから俺は今を懸命に生きているのさ。」
私は顔を上げてしまった。そこには、私が知らない彼の少し苦しそうな笑みがあった。
...私は胸が痛んだ。
そしてやっと荷物を詰め込み、まだ私の前に立っている彼を避け廊下に出た。
「...何で私にそんな質問をしたの?」
私は廊下に出た時、彼にそう言った。
「...さぁ?うーん、...何でだろうな...。何故だが君に話してみたかったからかな?」
何て適当な答えだ。
私はそう思った。しかし彼の顔を見ると嘘をついてはいなかった。だから私はさっきの質問に答えてあげた。
「...私にとっての生きる理由なんて、その子のようにない。...だけど人間は生きていて初めて自覚する事がある...それは生きていて良かったと思える瞬間。私はそのために生きている。まだ理由はないけれど..第一の目標... 」
私はそう言い残すと母と義妹が待つ家へと帰った。
Side out
Side 桜
「...第一の目標...」
彼女はそう言って帰っていった。
俺は気になる奴がいたら、必ず子のような質問をする。理由は分からない...ただ聞きたいと思っただけ。...目
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