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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
されど少女は剣を振るう・part7
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鎖で封をされた本へその手を伸ばす。その本こそがはやての足が動かなくなっていった原因である「闇の書」・・・正式名称を「夜天の書」というそれである。

話を次の段階に移そう。
「夜天の書」についての説明は大幅に省かせてもらうが、とにかくこの書は主とリンクしている。
本来はリンクしたからと言って持ち主の身体に悪影響を及ぼすことはないのだが、この書は一度プログラムを改悪され、持ち主のリンカーコアを否応なしに浸食してしまうようになってしまった。これが「夜天」が「闇」に代わった理由、夜空の光が失われた顛末だ。
プログラムの改悪がもたらした最悪のバグ。これが消滅、若しくは正しく修正されない限り持ち主の死は免れなくなる。ならば行き場を探す奇跡がそこを目指し、管制人格の意見を無視して勝手に奇跡を起こすのはある意味当然の帰結と言える。

はやての身体に及んだ麻痺症状の一挙改善、すなわちリンカーコアの異常による神経の麻痺が改善されてリンカーコアの状態に関係なく身体が動くようになった。
そして肝心のリンカーコアを侵食していたバグは奇跡によって跡形もなく消し飛ばされ、闇の書は既に夜空の星々の輝きを取り戻していた。

はやての身体、そして夜天の書の完全復活。

この二つの事象が、苗の悪戯心でこの世に発生した。本人のちっぽけな思惑の範囲をダイナミックに超えて。
無論苗にはそんなことをしたという自覚もないし、約3名の管理局員の心を粉微塵に打ち砕いた自覚もない。闇の書に起こったことを知っているのは管制人格のみ、肉体に起こったことを知っているのは苗のみ。つまり、この世で正しく何が起こったのかを理解し、尚且つ説明できる存在はいないのだぁぁぁ!!!!


・・・ふぅ、何かしゃべりっぱなしで疲れたんで私は昼寝します。以上、説明役の「フラスコを揺らす者」の事象説明講座でしたー。



= =



「夜天の書の起動を確認しました」
「我ら、夜天の書の蒐集を行い主を守る守護騎士に御座います」
「夜天の主に集いし雲」
「ヴォルケンリッター、なんなりと命令を」

特徴の無いピッチリ気味の黒服に身を包んだ特徴ありすぎの不法侵入者たちが車いす少女に跪いている。左から順に金髪、ピンク髪、銀髪、赤毛。カラフルで結構だが、不法侵入者だ。一人しか住んでいないはずの家に4人で押し込み強盗とはこの町の治安も案外悪いな。

「・・・苗ちゃん、ちょっと私の餅のようなほっぺをきりっと抓ってくれへん?」
「抓っても抓らなくても視覚情報に狂いは起きないけど?」
「ぅなーお」
「そっかぁ・・・何が起きとんのやろなぁ、ほんまに」
「取り敢えず119番しとく?」
「まーお?」
「消防に通報してどないするんや!そこは110番やろ!」
「あ、あの〜、我が主?」
「え
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