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激突部活動!! バトルク☆LOVE
一章 希望と絶望のセレモニーF
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「つまり自分部活動の競技とは違う競技の部活動と戦えということだ。そっちの方がおもしろいと学園長が聞かなくてな」



ここの学園生徒はいつも学園長の思いつきに振り回されるためこのぐらいのことは慣れている。
制服のデザインを突然一新したり、校舎の階段がいきなり螺旋階段に変えられていたりと本当に脈絡もないことを思いついたままやる人なのだ。
この学園にいるものの中で最も考え方が幼いと言える。
そんな人が何故学園長なのかということはこの学園最大の謎なのかもしれない。



「その政府の話とはまた別に決まったことがある。どうか静かに聞いてくれたまえ」



この無表情に近い冷静な顔つきを一層冷たくし副学園長は話を改める。
そしてこれから話される内容がここに集う生徒達のこれからを大きく左右する一言となった。



「今回のこの機会に我が校の部活動が直面している問題にも並列して取り組もうと思う」



館内のひそひそとしたどよめきが収まっていない状態にも関わらず副学園長は話し続ける。



「我が校はあまりにも大きい、その全校生徒は一万を軽く超える。それに乗じて部活動の数もかなりのものだ。ここにいる諸君達を見ればどれだけの数があるか想像できるだろう」



副学園長はそう言って館内を見渡すようにその場でゆっくりと一周回る。
たしかにこの大きな会場を埋め尽くすほどの生徒がおり、付き添いで来ている者を考慮したとしても充分に多いように感じる。



「サッカー部は大小合わせて22、バスケット部が20、パソコン部と演劇部は18…このように今の状態は同じ部活動が幾つもひしめき合っている、いわば飽和状態なのだ。そこで我々は今回の競い合いで負けた部活動を思いきって取り潰すことに決めた。その政策名を『Club Reduce Project(クラブリデュースプロジェクト)』略してC.R.Pと呼称する。成績を残せない部活動を続けていてもしかたなかろう?」



館内の至る所から起こるブーイングの嵐。
この如月学園は全寮制のため全生徒は一人で暮らしている。
そんな生徒達にとっては部活動とはただの練習するための場所ではなく、仲間との繋がりや心の休息地となるかけがえのない場所なのだ。
そこを奪われるとなっては誰しもが黙ってはいられないだろう。



「静粛にッ!」



副学園長は周囲を一喝するように声を荒げた。
普段の集会ではこんなに騒がしくなることがなかったものだから彼の怒声を聞くのは初めてだ。



「ここで話していることは全て決定事項だ!反論しても意味はない!…ゴホン!それに部活を失った者に対する配慮はちゃんと用意している」



配慮とはいったいどういうものか、そ
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