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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第142話】
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少し慌てた感じで指示を出す織斑千冬を見て、山田真弥も驚きの表情を浮かべるが、直ぐ様有坂緋琉人にプライベート・チャネルを繋げようと行動した。


――花月荘駐車場――


「キャッ…!?」


突然の突風に、慌てて飛ばされないように花月荘にもたれ掛かる。
――制服だと、今頃慌ててスカートを抑えていたかもしれない……ISスーツでよかった…。

でも……今の突風…?

何だか、ISが飛翔するときの衝撃にも似ていた様な……。

考えても答えは出ず、トラックの元へと向かう――。

駐車場に着くと、そこには電話をかけている母親――有坂真理亜の姿があった。

「はい……はい…。すみません…私の我が儘で無理を言いまして……。うふふ、相変わらずお世辞がお上手ですねぇ――えぇ、また後日、お茶しましょうねぇ〜♪」


誰かと電話で話してる様子をただ眺めるだけしか出来ない――そんな美冬に気づいた真理亜は、電話が切れると共に声をかけた。


「あら?美冬ちゃん」

「お、お母さん……ここにいたんだぁ…」

「あらあら?泣きそうな顔しちゃって……」

「だ、だって……お兄ちゃんが…お兄ちゃんがっ!」


そう言い、堪えきれずに母親に抱きつく美冬。

止めどなく溢れ出る涙を堪える事が出来ず、真理亜の胸元を涙で濡らした。


「あらあら、美冬ちゃん…どうしたの?」

「……ひっく…だって……お兄ちゃんが怪我するかもしれない……っ。…死んじゃうかもしれない……っ…」

「…大丈夫よ、あの子なら死なないわよ」


そんな感じに我が子をあやす様に頭を優しく撫でる真理亜は――。


「……美冬、力が無いのが悔しい…?」

「……ぅん…」


小さく、消え入りそうな声で頷く美冬を見た真理亜は。


「うふふ。此方にいらっしゃい――【村雲・改】も【天照】も、既に準備が出来てるから。その前に、未来ちゃんにも連絡を入れなきゃね?」



――同時刻、花月荘ロビー――


「…………」


ついさっき、織斑君がストレッチャーに乗せられ、空いた旅館の一室に運ばれていった。

……篠ノ之さんの様子も、意気消沈していてさっきまでの浮わついた感じではなく、どうしてこうなった……そんなぼそぼそとした声で呟きながらストレッチャーの後をゆっくりと追っていった。

ロビーを出て、海側へと視線を移す。

二キロ先という事で、辛うじて目視が出来る――。

ヒルトが居る交戦空域――常に動き続ける二つの機影。

時折、光が放たれたと思うと、遅れて爆発音がここにまで聴こえてくる。

その度に、私の胸はドキッと跳ね、不安で押し潰されそうになる。

――と、手に持
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