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オベローン
第三幕その四
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確かに言うオベローンだった。
「そう、同じなのだ」
「同じなのですか」
「心は何処までも美しい。今も最後まで誓いを守ろうとした」
 二人共に死のうと誓ったことである。
「それがだ」
「僕達のそれを」
「見ていたというのですか」
「さあ、その言葉と共にだ」
 オベローンはゆっくりと前に出た。前に出たところで右手を軽くあげて親指と人差し指を鳴らす。するとヒュオンとレツィアの縄が解けた。シェラスミンとファティメのものもだった。

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