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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING B
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一輝は違和感の原因が見つからず、とりあえず巨人を狩っていた。
聴覚を強化して聞こえてきた会話でも、とりあえず混乱させる、とあったので問題ないという判断だ。
「スレイブ、無双って意外と楽しいかもしれない。」
「解らなくはありませんが、これで満足しないでください。」
「解ってるよ。俺が降りてきた目的は、これじゃないからね。」
そう言いながらも、スレイブで次々と巨人を切り倒す。
ただ倒すだけだと飽きるのか、たまに三枚に下ろすなどの遊びまで入れている。
「さて・・・何か動きはないか?」
一輝は、自分は基本戦闘に集中して、スレイブに怪しいものを探してもらっている。
「そうですね。今のところ特にない」
ズガァァァァァァァァァァァァン!!
「訂正します。たった今、何かありました。」
「だな。あの赤い稲妻は・・・」
「黒ウサギの、“擬似神格・金剛杵”ですね。」
つまり、黒ウサギがそれを使うほどの相手がいた、ということなので。
「一応、行っとくか。」
「それほどの実力者なら可能性はありますからね。」
一輝は水に乗り、巨人族を切りながら黒ウサギのほうに向かう。
==============
“アンダーウッド”東南の平野。
一輝はそこに着くと同時に黒ウサギに向かうナイフを、全て切り落とした。
「嘘!」
「嘘じゃないよ。んで、大丈夫か、黒ウサギ?」
「YES。ありがとうございます。」
「ならよかった。じゃあ、この子は俺に任せて“バロールの死眼”をどうにかしてくれ。スレイブも、向こうの武器はただのナイフみたいだから、サポートについていってくれ。」
「解りました!」
「了解!」
黒ウサギとスレイブは、脱兎のごとくその場を走り去った。
「さて、俺はノーネームの寺西一輝だけど、君は?」
「いや、この状況で自己紹介とかしますか?ってそれより、今、名前は何だと?」
「どう呼んでいいのか解らないと不便だからな。後、名前は寺西一輝だ。」
「そうですか。私はリンです。にしても、あなたが・・・聞いていたような感じがしませんね。偶然同じ名前の人がいた?」
一輝はリンの言葉に違和感を感じ、聞き返す。
「えっと・・・リン。今聞いてたって言ったか?」
「はい。でもただの偶然だと思います。鬼道、なんて苗字に聞き覚えはないですよね?」
「いや、俺が元々使ってた苗字だけど。」
リンは一瞬、聞き間違えたかのように目をパチクリさせた。
「え、え?それって本当ですか?」
「ああ。ってか、こっちとしては何で知ってるの、って感じなんだけど。」
一輝は質問をするが、リンは答えず、
「そっか。ならちゃんと戦って実力を知っておかないと!」
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