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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING B
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ナイフを投擲してきた。

「危ないなあ。」

そして、なんのひねりもなく、普通に飛んできたナイフを、ただの日本刀ではじく。

「あれ?じゃあこれは!」

リンは再びナイフを投擲するが、それも普通に飛んでいく。

「え?なんで・・・」
「そうそう、リンのギフトだけどね、もう見破ってるし、完璧な対策も立てたよ?」
「・・・あれ?私が何をしているのか分かるの?」
「分かるし、どれだけの規模かも知ることが出来る。」

一輝はリンの疑問を肯定し、その解を言う。

「リンは、概念的な距離を操ってるんだ。だから黒ウサギの攻撃は効かないし、自分の攻撃はトリッキーに動く。違う?」
「・・・いえ、違いませんけど・・・どうして分かりました?私、何か・・・」
「ああ、そうじゃないよ。ただ、そう考えれば巨人のことも説明がつくしね。
 あとは、俺が空気の一部を操ってどのくらい操ってるのかを測って、」

一輝は一瞬でリンの後ろに回り、

「同じだけかそれ以上、操ればいいだけだよ。」

刀を振り下ろすが、リンにナイフで防がれる。

一輝はペストとのゲームで知った、距離と頭痛の関係を利用したのだ。

「危ないなあ。それが本当なら、私大ピンチじゃないですか。」
「そうだね。それに、他の魔王たちももうすぐ片付くだろうしね。」

リンは一輝の言っていることが分からないのか、小首を傾げる。
一輝はDフォンを取り出し、

「さっきコイツに、白夜叉から連絡があった。『今、仏門に神格を返上した。じきにこちらも片付くから、最低でも、持ちこたえろ。』って。確かに、本来なら霊格を上げる神格も、白夜叉にとっては枷でしかないだろうしね。」
「・・・嘘、」
「じゃないよ。あいつが本気でやるなら、下層にいるような魔王は相手じゃないだろうし、あいつが全部片付けてくれるだろ。」

リンは、顔に苦渋の色を滲ませながら空を見上げ、戦場から姿を消した。
一輝は、巨人が復活し、カオスなことになっている戦場のほうを向き、

「俺のことを誰から聞いたのかは気になるけど・・・今はあっちだな!」

そのまま、戦場に向けて飛んだ。

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