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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 E
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あ、魔王の霊格を保ったままってのはありえんから、耐えるしかないな。
 スレイブがなんともないのは、剣と主との契約だから、かな?」

二人の登録がDフォンにされると、次は虚空から二着のメイド服が現れる。

「マスター、これは一体・・・」
「メイド服。隷属する人は着ることになってるっぽい。」
「いや、ですがこれは・・・ヤシロも私と同じ」
「この服可愛いね、お兄さん!サイズもぴったり!」
「既に着ている!?」

このメイド服は特別仕様で、今着ている服に合わせると勝手ピッタリになるように変わり今着ている服と入れ替わる、というもの。
ゆえに、この場で服を脱いだわけではない。

「さて、後はオマエだけだぞ。そこの二人も着てるし。」
「ううう・・・解りました。」

スレイブはそのまじめな性格ゆえ主に逆らうことは出来ず、自分の服に合わせる。
すると一瞬でメイド服に変わる、が・・・

「これは・・・予想以上に動きやすい。これならいいかもしれません、マスター。」
「うん、そうか。オマエがいいならいいんだけど・・・」
「?まさか、似合ってませんか?」

スレイブがちょっと悲しそうな顔で聞いてきて、一輝はあせる。

「いや、それはないぞ。すっごく似合ってる。なあ?」
「うん。スレイブちゃん、かなり似合ってるよ。」
「では、何が問題なのですか?」
「それは・・・」
「ええっと・・・」

一輝の目はスレイブの頭の上に、ヤシロの目はスレイブの後ろに向けられる。
その視線から理解したのか、頭と背中に手を伸ばすが・・・

「なぜ私のものだけこれが!?」

そこにあったのは猫耳と猫の尻尾。
思いっきり猫メイドだったのだ。

「まあ、そういうことだ。似合ってるからいいとは思うが。」
「いいわけがないでしょう、こんな恥ずかしい格好!」

スレイブはそういいながらメイド服を脱ごうとするが、あわてているためかうまく脱げず、全裸になることを忘れ、剣の姿になるが、

「おっ。鞘が付いてる。」

メイド服は脱げず、剣に鞘が付いた。

「なるほど。一番ぴったりな格好になるから、剣の時には鞘が付くんだ。」
「そして、メイドの間は猫耳と尻尾。スレイブ、一個命令な。」
「はぁ・・・何でしょう?」

スレイブは脱げなかったことに落ち込んでいるが、一輝が追い討ちをかける。

「それ、着用を義務付けます。」
「・・・ハイ。」

スレイブは、全てを諦めたような声で、そういうのだった。

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