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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 E
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「なら、勝手に思いついたことを言ってくよ。」
一輝はヤシロの前に回り、目の高さを合わせると、
「ヤシロちゃんは自分にある破滅から救ってほしい。だからこのゲームなんだ。」
そう、自分の考えを語る。
「自我の強いヤシロちゃんやスレイブはその感情があるはずなんだ。だから俺は、スレイブを助けたし、君も助けようとしてる。半分は、勝手な自己満足だけどな。」
一輝は微笑みながら、ヤシロに告げる。
「そっか。これがお兄さんの力なんだ。」
「力?」
「うん、力。ちゃんと自分が救いたい人の心を理解する。それは、立派な力だよ。」
「今までにうまくいったのは、箱庭に来てからの四回だけだと思うけど。」
一輝のカウントは、鳴央、音央、スレイブ、そして、今成功したヤシロの四回だ。
「きっと、もといた世界でも気づかないうちにやってたんだと思うよ。」
「そうだったら、うれしいな。」
ヤシロは一輝のほうを見て、話を続ける。
「で?お兄さんはどうやって私を救ってくれるの?私は破滅という概念の具現化。この世界でもわかるように、様々な手段で破滅するよ?」
「そんなもん、決まってるだろ。」
そういうと一輝は立ち上がり、手を広げると、
「こんな破滅は、全部俺が操ってみせる。」
一輝の言葉とともに、嵐は止まり、津波は全て消え、雷と炎に包まれた隕石ははるか上空に上がり、お互いにぶつかって消滅する。
形無いものによって作られる破滅は、一輝にとってなんでもない。
自らの意思によって消せるものだ。
「お兄さんのギフトって、ここまで出来るものだったの?」
「ああ。この手の破滅なら朝飯前だし、形があるなら、破滅という概念を操ってやる。俺になら、オマエを破滅から救い出せる。」
一輝はヤシロに手を差し出し、
「だから、俺と一緒に来い。魔王という道から、破滅という未来から、完膚なきまでに救い出してやる。」
「うん!これからずっと、お兄さんについていく!」
ヤシロがそう宣言し、一輝の手をつかんで立ち上がると、“契約書類”から勝利宣言がなされ、元の森に戻る。
「終わりましたね。お疲れ様でした、マスター。」
と、同時に、スレイブがギフトカードの中から音央、鳴央とともに出てくる。
「おう。全部終わった。だからたぶん・・・」
一輝はポケットの中を探り、一枚の羊皮紙、白夜叉からの依頼書を取り出す。
それが光ると、羊皮紙が消え、代わりに二つのDフォンが現れる。
「はい、これが俺との隷属の証。スレイブは少し違うけど、まあいいだろ。」
「ありがとう、お兄さん。私の霊格がどんどん落ちてく感じがするよ!」
「ありがとうございます、マスター。私のほうは何も感じませんが・・・」
「ま
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