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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 C
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「あぶね!」
心臓に向けて放たれた手刀を、一輝は体をそらせてよける。
ギリギリでよけることは出来たが、服の手刀がかすった部分が、刀で斬ったように、綺麗に切れる。
「この服も気に入ってたんだけど・・・それどころじゃないか。」
一輝は攻撃をよけながら、目の前の状況の分析を始める。
《剣がいきなり人に変わって、そいつの手刀で服が切れて、ついでに俺が作ってるいろんな剣も効かない。目が紫の少女で、全裸。ムネの大きさはBぐらいで・・・》
一通り今の状況を書き並べた結果、結論は
《何も解らん!》
である。だからか、一輝は直接聞くことにしたようだ。
相変わらず呑気に。
「こんにちは。オマエは何者?何で全裸?剣の性質を持った人であってる?」
一輝はどうせ何も答えてくれないだろうと、かなり適当に、聞きたいことを聞くが、
「私は人ではない。呪われた魔剣、“ダインスレイブ”。服を着ていないのは、剣の姿の際に、服など纏っているはずがないからだ。」
「・・・え?」
しっかりと、全ての問いに対する答えが返ってきて、一輝の思考が固まる。
「え?あれ?ヤシロちゃん、君さっき自我はもってるかどうか曖昧って言ってなかった?」
「うん、言ったね。」
「じゃあ、何であの子はこっちの質問にハッキリと答えたり、今もこっちが話してるのを狙ってこないの?」
「私、中には強い自我を持ってる子もいるって言わなかったっけ?」
「・・・言ってましたね。それがあの子?」
「うん。スレイブちゃん。」
一輝は再び少女、ダインスレイブのほうを見る。
「じゃあスレイブ、君は自我がありながら、自ら破滅に向かう気か?」
「その通りだ。私はこの世にあるべきではない呪いによって生まれた。毒だ。」
二人は戦闘を再開していた。
スレイブが切りかかり、一輝がそれを何種類もの剣で防ぐ、一方的な戦いが。
「その毒は、一体誰に迷惑をかけるんだ?」
「誰に、だと?愚問。我が呪いを知らぬからそんなことが言える!」
「じゃあ教えてくれよ。そうしないと、お前を救えない。」
一輝が何のためらいもなく言った一言に、スレイブはキレる。
「私を、救う?何をふざけたことを言っている!今まで、敵を全て切り倒していたものが!」
「確かに、自我の弱いやつは切り倒したな。破滅することに、何の感情も持たないやつは。」
「ならば!なぜ助けるなどとのたまう!」
「オマエは、間違いなく自我を持ってる。それも、かなり強い自我を。だからだよ。」
「それのどこが理由なのだ!」
「そんなやつが、自ら破滅に向かうのを、俺は見たくない。もう二度と、そんな光景は、な。それに、呪いなら俺の専門分野だ。」
一輝の中で、スレイブは少しだが父親とかぶって
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