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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
破滅の抜け道 @
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次はこの子にしようかな?」
魔方陣が展開し、新しい破滅が出てこようとする。
次に出てきたのは・・・
「さっきよりはマシだが・・・」
「それでもやっぱり・・・」
「気持ち悪いですね・・・」
三人がこんな感想を漏らすのは、人くらいの大きさで全身が毛に覆われており、背中にトゲ、鋭利な爪、赤い目を持つトカゲ。これは、一輝にも正体がわかった。
「『チュパカブラ』の群れかな?」
「正解だよ、お兄さん。南米あたりで目撃されてる未確認生命体だね。」
「なんだか・・・外国の化物ってわかりやすいのが多いのね・・・」
「日本だと、地味なのに強い、というのが多いですから・・・」
一輝の妖怪たちは強いやつらもいるが、数としては弱いやつのほうが圧倒的に多い。
「で?また俺が行く?」
「そうして欲しいんだけど・・・それをやってると出番がなくなりそうね。」
「ですね。というわけなので私が行きます。」
今回は鳴央が行くようだ。
「多対一でいいんだ?」
「全員に活躍の場は与えないとね。本当に危なくなったら行くけど。」
いまだに敵同士でありながら呑気に話す二人である。
もう少し警戒心を持てよ、お互いに。
「『奈落の穴』」
鳴央は自分の周りに小さな黒い玉をいくつか作り、半分ほどチュパカブラに向ける。
バカみたいに真正面から突っ込んできたやつらは消え、それを見たやつらは攻撃できずにその場に残る。
「これは・・・また相性が悪かったかな?」
「みたいだね。あの子達は特殊な攻撃とか出来ないから。」
相手が警戒していてはどうしようもないと判断したのか、群れの周りに黒い玉を大量発生させ、動きを止めていた。
そしてそのまま、『奈落の穴』の輪を小さくしていき、チュパカブラは全て消えた。
「ふう・・・終わりました。」
「お疲れ様。いやあ〜圧倒的だったな。」
「そうね。まったくあせらずに対処する姿は綺麗だったし。」
破滅陣営、二体とも惨敗である。
「お兄さんも鳴央お姉さんも強いね!私の物語がここまで圧倒されるとは思ってなかったよ。」
「このまま、何の問題もなく行けると楽でいいんだがな。」
「ですね。ところで、一つ質問いいですか?」
「ん?内容によるかな。どんなこと?」
鳴央は今チュパカブラたちとやって何かに気がついたのだろう。それについてきいた。
「あなたの仲間・・・物語たちは、自我をもっているのですか?」
「いや、それぐらいはあるだろ。なあ?」
「ええ。じゃないとあんなふうに警戒するわけがないし。」
鳴央の質問に対し、一輝と音央は否定的発言をする。
だが、ヤシロの回答はどちらでもあり、どちらでもなかった。
「うーん・・・持ってはいるけど、持ってないって
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