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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
サボる
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てるから、無理。」
「録画じゃ駄目なの?」
「録画はしてるけど、父さんのせいで見る時間が作れないから、リアルタイムで見るしかないの。それに、起きてれば依頼が来るかもしれないし。」
「たしかに、見る時間は無いかもだけど、夜更かしはやめなさい。」
「だったら、父さんを説得してください。」
このやり取りは毎朝行われている。だから、一輝はこのタイミングでやっと完全に起きる。
「じゃあ、俺は準備をしたら出かけるよ。」
「お昼は?」
「外で食べる。昼食に帰ってこれる距離にはいないかもだから。」
「了解。父さんに捕まらないようにね。」
「それはない。間違いなく。」
一輝は自信満々に宣言すると、自分の部屋に戻り携帯、財布、ICレコーダー、ライセンス、通帳をウエストポーチに、その他使いそうなものを適当に“空間倉庫”に入れると、玄関にはむかわず、そのまま外に出る。
部屋を出れば、その通路は外とつながっているため、玄関に向かう必要はないのだ。
そのまま無駄に長い階段に向かい、見えてきた辺りで、後ろから呼び止められる。
「一輝ー!たまには修行をしろー!」
が、構わず進み、階段を下り始める。
「父親の言うことを聞かんかー!」
それでも構わずに下り続けると、さすがに一輝の父がキレ、五枚の紙を掲げると、
「式神展開!“攻”!」
五体の式神を放ってくる。ふつう、息子に対して使うか、それ・・・
しかし、一輝はそいつらに見向きもせず、一枚の紙を掲げると、
「式神展開“攻”」
式神を一体だし、五体全てを破壊する。
そして、後ろを振り向き、悔しそうにしている父親のほうを見て、思ったことを言う。
「いい加減、実力差を受け入れようぜ?この実力差じゃ教わることねえし。」
「ぐぬぬ・・・」
そう、現党首の父親と一輝の間では、陰陽師として雲泥の差が開いている。
それはもう、一輝の父親が唯一使える奥義、“憑依”を使っても一輝が式神三体で圧勝するくらいには。
「しかし、このままでは奥義を習得できず、家も継げんぞ。」
「俺の名前、どんだけ有名か解ってる?継がなくても十分やってけるくらいには有名だよ?」
「それでは、“鬼道”の名が途絶えてしまうだろうが!」
「別に、あんたの子供は俺だけじゃねえだろ。
湖札
(
こさね
)
に頼めよ。」
湖札というのは一輝の一つ下の妹で、今は色々な魔物を見て回りたいと外国を転々としている。
今どこの国にいるか、どうしているか、生きているかなどは、誰も把握していないのだが。
「おまえは妹に負けてもいいのか!」
「勝ち負けじゃねえだろ・・・じゃあ、俺は行くから。」
「あ、こら、待たんか!」
一輝は後ろから聞こえてくる声を無視して、階段を下りる。そして
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