幼年期編
第6章
帰省しよう〜Part.2〜
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と頼まれ強引に押し切られていた為に文句は言えないのだが美琴や当麻が即決で答えを返してくるとは考えていなかったのだ。
そんな状態からの立ち直りが早かったのは士郎だった。少なくとも一緒に住むことになるのならば話しておかなければいけない事柄があったことに気がついたのだ。
「えっと、そういうことでよろしくな美琴、当麻。一緒に住むのに堅苦しいのはごめんだから呼び捨てにするが…いいか?」
「はい」
「うん」
士郎が口を開いてから美琴が最初に思ったのは、なんとなくだが“当麻”に似ているというものだった。ちなみにこの時点で美琴は士郎個人のことを信頼しても良いかと思い始めている自分がいることに気がついていた、そしてその士郎が選んだ女性である凜のこともだ。
我ながら単純だなと思いつつも悪い気がしないのは“当麻”がらみの事柄だからだろうか。そこからは復活した凜さんも交えていろいろな話を聞いた。凜さんのこと、士朗さんのこと、とりあえず住む場所は学園都市の一角に建てた士郎さんと凜さんが昔すんでいたお屋敷を模したものをという事、アルトリア・セイバーさんというイギリス人女性の居候がいる事、一緒に住むにあたってのルール etc.etc.――。そしてその話がひと段落した頃に爆弾(?)は投下された。
「あ、それと美琴ちゃんは半年後くらいにはお姉ちゃんになってる予定だからよろしくね」
と、さらっと美鈴は言ってのけた。もちろん最初は美琴は意味がわからなかった。
10秒後に意味が飲み込めてきた。その20秒後に当麻も気がついた。当麻がきらきらした目で「すげー」と連呼していた。
「お姉ちゃん?私が?妹?弟?…ほんとママ」
「もちよ!」
美鈴はそう言うと美琴にやさしい微笑を向けた。
一方の美琴はといえば呆然というか自体が飲み込めていなかった。前の世界と違うことが起こりすぎて少しばかりショートしたのだ、もっともうれしいのには変わりなく年齢相応(見た目に関して)にうれしくて美鈴に抱きついたり(もちろんおなかに衝撃を与えないようにゆっくりとだ)していてそれに生暖かい眼差し(×4)が注がれていたりするのだが美琴は気がついていなかった。
「そっか、ママが太ってたのって赤ちゃんがいたからそう見えたんだ」
「…いや、美琴ちゃん太った言うのやめて。妊娠中だっていうのを含めても地味にへこむから」
美鈴のその科白に少々の笑いが起きる。その日よる遅くまで御坂邸からは楽しそうな笑い声が響いていたのだった。
この日はお祝いということで士郎や凜、詩菜も御坂邸で夕食をとっていき主賓は御坂親子ということで士朗が料理の腕を振るっていた。そしてそれを食べた美琴が料理を
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