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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
崑崙の章
第18話 「むにゃむにゃ……もう食べられないのだ……」
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ざいます。皆さんのお陰で、この漢中もやっとまとまって来ました。今後共、よろしくお願いしますね」
「もったいなきお言葉……」
「今日は、みなさんのために新しい料理を用意しました。ぜひ楽しんでいってくださいね」
「「「ははっ!」」」

 官吏の皆さんの挨拶が終わって、それぞれが席に着く。
 私は、椅子に座りつつ、隣にいる朱里ちゃんに小声で話しかけた。

「(ぼそぼそ)だ、大丈夫なのかな……? 鈴々ちゃんがなんかやっちゃったって聞いたけど」
「(ぼそぼそ)大丈夫です。当初の予定とは変わりましたけど、問題ありません。あとは私に任せてください」
「(ぼそぼそ)う、うん……お願いするね」

 朱里ちゃんは自信満々のようだけど……
 ちらっと横を見ると、愛紗ちゃんがバツが悪そうに視線をそらす。
 確か今日の主菜は、ご主人様が華佗さんに託したという『カレー』という料理を出すはずだったんだよね……

 でも、それを全部鈴々ちゃんが食べつくしちゃったとか。
 鈴々ちゃん……千人分の料理を食べるって、どんだけ喰いしん坊なの……?

「(ぼそぼそ)あ、愛紗ちゃん。そういえば、鈴々ちゃんは?」
「(ぼそぼそ)罰として、宴が終わるまで外壁の上を走っていろといいました。ここにいさせると、また食べ尽くしてしまうかもしれませんから……」
「(ぼそぼそ)あ、あはは……」

 せ、千人分の食事を食べてもまだ動けるって……

「お待たせしました! まずは前菜です」

 料理長の言葉とともに、それぞれの席に料理が運ばれていく。
 そして私の前に運ばれてきた料理は、お米料理だった。

「そちらは米の野菜和えと米焼き菓子です」

 料理長はそう説明した。

 米の野菜和えは、米にきゅうり、オクラ、などが和えてあり、ツンと臭うのはお酢のような匂い。
 もう一つのものは、米を平べったくして焼いたもので、上にはゆでた卵を薄く切ったものや、砂糖をまぶした果物をのせたものなどがあった。

 ともかく、一口味見してみる。

「!? 酸っぱい……けど、あっさりして美味しいね。このピリッとくるのは……」
「胡椒です。花椒と風味が違うので、使ってみました」

 へえ……これも胡椒なんだ。
 ご主人様が華佗さんに託したという、数々のお土産。
 そこにあったのはたくさんの『香辛料』と『土豆』だった。

 そして書簡には、これらの大量の取引と、土豆を『じゃがいも』として漢中で大々的に最優先で栽培させてほしいとのこと。
 そして、その香辛料を使った料理の詳細な調理法と、その有効性の数々。
 それと一緒に土豆の栽培方法と、その驚異的とも言える収穫量のことが、事細かに書かれていた。

 さっそく、朱里ちゃんと雛里ちゃんは、予定していた
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