暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
崑崙の章
第18話 「むにゃむにゃ……もう食べられないのだ……」
[4/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
か?」
「にゃ?」
「い、いえ、なんでもありません……ただ、ちょっとご注意が。出てきた料理の色を見て、驚かないでくださいね」

 おっちゃんはそう言うと、厨房に入っていったのだ。
 料理の色を見て驚くな?
 なんか変な色なのかなー?

「お待たせしました……『どらいかれい』です」
「おお! 美味しそうな匂い……にゃー!?」

 鈴々は、その料理の色と形を見て、驚いたのだ。
 こ、これは……これはまるで!

「あああああああ! 張飛様! 大丈夫です! ちゃんと味見もしました、問題ありません! これは『アレ』ではなく、立派な料理です!」

 鈴々の取り乱し様に、おっちゃんが慌ててそういうのだ。
 で、でも……これはどう見ても……

「……うううううう。お、おっちゃんを信じるのだ……そ、それにこんなにいい匂いなものが、『アレ』なわけないのだ……」
「はあ……私も最初作ったときは、その色と出来栄えに顔を顰めましたがね。でも、作り方にもそう書いてありますし、なによりそういう色と形に惑わされるなと……」

 おっちゃんは、書かれた竹簡を鈴々に見せる。
 !?
 その文字の書き方は……

「こ、これ、お兄ちゃんの字なのだ!」
「は? ああ……らしいですね。軍師様からお聞きしましたが」
「お兄ちゃんの料理なら、鈴々は『アレ』でも食べるのだ! いざっ!」

 ぱくっ!

 …………
 ………………
 ……………………

 うっ……

「うんまぁぁぁぁぁい、のだー!」
「ほっ……」

 おっちゃんが安堵の息を漏らすのだ。
 でも、鈴々はそんなのかまってられないのだ!

「これ、挽き肉を混ぜてあるのかぁ!? 汁っけはないけど、すごく美味しいのだ!」
「えーと……これは、挽肉とみじん切りにした野菜を炒め、頂いた『こうしんりょう』で風味をつけ、拉麺の下汁で味付けをして煮詰め、平皿に盛った白飯に載せた料理……と書いてあります。たぶんこれでいいと思うのですが」
「美味しいのだ! これは美味しいのだ!」
「ああよかった。あと、炒飯に『こうしんりょう』を混ぜて炒めた種類のもありますが……お食べになりますか?」
「いくらでも食べるのだ! どんどん持って来いなのだー!」

 鈴々は、お腹の限界突破しても食べるのだーっ!




  ―― 関羽 side ――




「……それで、この惨状だと?」
「はあ……」

 山盛りになった空き皿。
 食い散らかされた食材の数々。
 倒れ伏している料理人の面々。

 そして、汗を滝のように流す料理長と――

「げっふぅ……なのだぁ……」

 自身の身の丈よりも膨らんだ腹を見せつけるかの如く、食卓の上で大の字で横になっ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ