Chapter-6 第22話
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すから。寂しいと思ったら、……話しかけますよ」
ハルカの本心、“寂しい”が思わず出てしまったかな、と、ハルカは思った。
「お待ちしておりますわ。私も、寂しいのです。あまり無理はしないでくださいね」
寂しいと言う感情は当然、ローラ姫も持っていた。ハルカ以上に、寂しがっているのかもしれない。
「ええ。では、行って来ます」
「ハルカ様、ご無事で」
ハルカは王女の愛に口付けをする。向こうではローラ姫もハルカと同じタイミングで同様の行為をする。
(竜王……僕はお前を)
虹の架け橋を渡る。一歩一歩確実に踏みしめる。
(許さない。僕の両親、ローラ姫の母親、ドムドーラの人々、名も無き村や小さな村の人々……多くの命を奪った非常なる魔王、、絶対に、お前の命の灯火を……僕が消す!!)
段々と魔の島が近づいてくる。城を睨みつける。
(光の玉を、取り戻せ、僕よ、僕は、勇者ロトの末裔)
そして、魔の島へ足を踏み入れた。
魔の島。その名は勇者ロトがゾーマ城を侵略した時代からそう呼ばれていた。
勇者ハルカは、勇者ロトと同じように、竜王の城へ乗り込む。
途中で魔物の集団に会う。
「竜王の敵!抹殺せよ!」
…しかし、ハルカの敵ではない。
「それはお前達だよ」
皆、ハルカの「ベギラマ」の魔力、「横一文字」の衝撃によって、一気に吹き飛ぶ。
「僕はここで油売っているわけにはいかないんだよ」
「くそ!勇者め!竜王にこ……ぐふっ」
鎧の魔物がハルカの背後で崩れ落ちる。ハルカはただ、竜王城へ向けて歩き続けた。
竜王城の内部は癪気に満ち溢れていた。ハルカは顔を一瞬しかめた。
しかし、すぐに真剣な顔になる。そして、ロトの鎧の姿になる。
といっても、この地点から、という意味合いではない。必要だと感じたのである。
ハルカは奥へ進む。城地上内部は手入れがしてあるように綺麗だった。ただ、それがハルカにとって、かえって不気味だった。
上に続く階段が見えたが、よく見ると、階段が途中で崩れそうにひび割れている。足を踏み入れてはいけない気がする。
いや、ハルカは解っていた。竜王は、地下に潜んでいる、と。
遮光術でも使ってでも、地上に拠点を作りたがらないのが魔王だ。……イアンがいつの日かそういっていたのを思い出す。
もちろん地上や天空の魔王だっていてはおかしくは無いが、竜王の場合は、地下に違いない、とハルカは思った。
「あ、バリア……予感的中、ねえ」
広い部屋に出ると、一面バリアの部屋、そして長椅子が置かれていた。竜王はいない。
ただ、それはフェイクだと、ハルカはすぐに解る。
「大体、しょぼいんだよね、ラルス王の座っているのよりずっとみずぼらしく見えるんだけど」
そういって、椅子の裏側をつま先で突く。すると、ガチャリと音がした。
そう、隠し階段の出
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