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オベローン
第一幕その一
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な言葉をかけたこともない」
「では貴方は男の方が貞節だとあくまで仰るのですね」
「このことを否定するつもりは毛頭ない」
 きっぱりと言い切ってみせた。
「何があろうともな」
「それは私も同じです」
 ティターニアもだった。夫と全く同じ口調ですらある。
「女の方が貞節です」
「全く。頑固なことだ」
 オベローンは妻の強情さにいい加減苛立ちを覚えてきていた。
「今日は何時に無く強情だな」
「それは貴方もではないですか」
「私は真実をそのまま言っているだけだ」
「私もです」
「このままではラチが明かぬ」
 先に話を切ったのは夫の方だった。

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