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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
6 怒りと恐怖
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む心であの鍛錬に耐えている』
「仲間に引き入れるのですか?」

ダークネスは彩斗が寝入ったのを確認すると、黒マントの1人から声を掛けられた。
正直、ダークネスもこの数日間は彩斗を試していた。
ここまで短時間で這い上がった者を見たのは、数年ぶりだった。

『いや...今すぐにとはいくまい。だが彼の復讐が終わった後、ディーラーからは解放する。そして我々同様の力を与える。『サターン・システム』の用意を進めろ」
「了解。そして次は星河スバル...」
『ああ、彼にはシューティングスター・ロックマンはふさわしくない。これから地球に向かってくるであろう『メテオG』を止めるには、彼に『星屑』の力を与えるしか無い』
「ディーラーを滅ぼし、『メテオG』を潰せるだけの力を...」
『我々の目的を遂行するためには、『メテオG』を手にしたディーラーの手によって地球を滅ぼされるわけにはいかない』

だがその時、聞きたくない声が響く。

「生憎だけど、星河スバルに『星屑』の力が渡ることはない」

「!?」
『...お前は...』

暗闇から1人の少年が現れた。
オルガンに背中を預け立っている。
銀色の長い髪に野球帽、そしてパーカーという今どきの格好に身長は160センチメートル程だった。
少年は不敵な笑みを浮かべている。

『どういう意味だ?』
「星河スバルでは『星屑』の力を完全に引き出せない。しかしシューティングスターの力は最大限に引き出す素質がある。このままシューティングスターとして戦ってもらう方が性能的にはベターだ」
『それは承知している。だが『星屑』は間違った者の手に渡ってはならない。我々の管理下にある者が手にしている方が安全だ』
「だけど、星河スバルがあのじゃじゃ馬の御眼鏡に適うとは思えない」
『...君は破門された身だ。何を企んでいる?』
「いやいや。オレはアンタらの味方さ」
『君の目的は何だ?ディーラーが無くなった後、どうする?』

少年は笑った。
何かがおかしくて仕方がない。
そしてそれは少年自身もそれを分かっていない。

「オレはこの集団を破門されても、同じ精神を持ってるぜ?そしてアンタが率いてるもう一方の組織には全面的に協力してるつもりだけど?」
『あくまでValkyrieは悪をもたらし、留められなくなった悪が自然に消滅するように用意したに過ぎん。増えすぎた家畜が共食いを始めるように。それに君はValkyrieすらも裏切るつもりだろう』
「協力はしているけど、仲間になった覚えはないよ。じゃあまた。彩斗のことをよろしく」

少年はそう告げると、すぐさま闇に消えた。
黒マントは少年を探すも既に教会からは消え失せている。
まるで先程のダークネスと同じだ。
一瞬で煙の如く消え失せた。


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