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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
6 怒りと恐怖
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は多くの格闘技で禁止されているほどに強力なものだ。
弱者を一気に強者にする。
そしてそれを弱点に加えることで彩斗は更なる強化を続けた。
先程の氷の上での訓練で強化された脚力、それを使った跳躍力、ステップなど、威力は後から後から追い付いてくる。
僅か4日で信じられないまでに肉体が進化していた。
敵の総数と一度に相手にする数は違う。
自分を取り囲み、ミンチにする時に、1000人で一斉に襲い掛かれるわけがない。
スペース的にも効率的も悪い。
混雑すればそれに混じり、逃げられるかもしれない。

『肉体への鍛錬でかなり成果が現れてきたようだな?肉体自体は特に変化はないが、恐怖を無くしたこと、そして技と戦闘技術の向上で身体能力を更に底上げすることに成功している』
「そうだね。これなら僕の学校全体の不良でも相手に出来る自信がある」

彩斗はここ数日、殆ど寝ていなかった。
返事をする声にも荒い息が混じっている。
血圧も低下し、体が限界だった。

『明日からは敵への肉体的な攻撃ではなく、精神的な攻撃の仕方を教える』
「精神...?」
『君の本来の目的だ。自分が恐怖で暴力を震えないということを食い物にしてきた連中に恐怖で精神的に傷めつける方法だ。君が敵の恐怖を自由に操るのだ』

辺りは真っ暗だ。
昼も夜もカーテンが閉まったままの教会の中ではうまくは分からない。
だが壊れかけている体内時計が告げていた。

「どうやって?」
『それは相手によって様々なバリエーションを持つ。だが誰にでも使えるものから教えていく。例えば"闇"だ』
「闇?」
『我々がこのような暗い環境、蝋燭、月、木漏れ日だけを明かりにした闇に溢れる環境で訓練をしていたのは、君から闇への恐怖心を取り去るためだ』
「.....」

確かに言われてみれば、この数日の間、常に真っ暗な環境で鍛錬し続けた。
最初は恐れがあった。
闇の中の奇襲、特に氷の上での鍛錬の際の真剣だ。
剣の軌跡が全くに近いほどに見えない。
だが自然と見えてきた。
暗闇ならば誰かが潜んでいるという恐怖は子供心に誰でも持っている。
しかし彩斗からすれば、何も潜んでおらず、いたとしてもこのような黒マントの不気味な仮面をつけた連中だということで自然と恐怖はなくなっていた。

『敵を攻めるのなら夜だ。もし昼ならば、自らその環境を作る』
「...」
『暗闇でなくてもいい。人は何か分からない、見えないものを恐れる。スモークや霧を作り、それに紛れる。君にはこの数日で忍者の雲隠れに必要な忍耐力を養ってある』
「忍耐力?」
『気配を消し、一瞬でその場を消え失せることも出来れば、一瞬にして現れることも出来る。陸上、水中あっても息を殺し、敵に見つからずに追い込んでいく』
「忍術?...他には?
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