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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-36守るべきもの
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女に場所を譲る。
少女もライアンと二本手を合わせ、さらにアリーナと少女も一度手合わせて、朝の鍛練を終える。
少女とライアンが部屋に戻ると、クリフトがベッドの上で身を起こし、
項垂
(
うなだ
)
れていた。
「おはよう、クリフト。……大丈夫?」
「……おはようございます、ユウさん。……大丈夫、……では、無いかも知れません……」
「具合が、悪いの?」
「いえ。それは、大丈夫です。……あの。ライアンさん。……申し訳ありませんでした」
謝られ、ライアンが怪訝な顔をする。
「はて。何のことでしょう。酔い潰れられて、部屋までお運びしたことでしょうか」
「そんなことまで……!本当に、申し訳ありません!それもですが、そうでは無くて。その、……図々しくも、お説教のようなことを……」
「そのことでしたら。お名前を覚えられて、
却
(
かえ
)
って助かりました。どうぞ、お気になさらず」
「そう言って頂けると……。でも、本当に、申し訳無いというか、以後、気を付けます……」
「私は、構いませんが。クリフト殿が気にされるのなら、私も酒には気を付けておきましょう」
「ありがとうございます……」
なんとか気を取り直したクリフトも
身形
(
みなり
)
を整えて食堂に下り、朝食を済ませて、ライアン、ホイミン、マーニャが宿を出る。
「ホイミン、元気でね」
「うん!ユウちゃんも、元気でね!また、会おうね!」
「うん。また、ね」
「寂しくなるのう」
「本当にねえ。でも、また、会えるものね!」
「うん!ぼくも、さみしいけど。また、会えるから!みんな、気を付けて、旅してね!」
「ホイミンさんも、体に気を付けてくださいね」
「うん、ありがとう!」
「どうせ、またすぐ会うんだろ?そんなに深刻になることも、ねえな。そろそろ、行こうぜ」
「またそんな言い方を。でもそうだね、サントハイムとバルザックのことが片付けば、いずれはバトランドにも向かうことになるでしょうから」
「戦士の国か。楽しみだな!」
「では、ホイミン、マーニャ殿。行きますぞ」
「はい、ライアンさん!」
「おう。いつでもいいぜ」
ライアンがキメラの翼を使い、三人の姿が空に消える。
「……行っちゃった」
少女が呟き、トルネコが気分を引き立てるように、声を上げる。
「……さあ、さあ!寂しいけれど、あたしたちには、まだまだやることが、あるんだから!ライアンさんとマーニャさんのおふたりが戻る前に、出かける準備を、済ませてしまいましょう!」
「うん。そうね。マーニャとミネアのお父さんの仇を討って、アリーナたちのお城を、取り返すのよね」
準備を整え、ライアンとマーニャが戻るのを待って、ブライのルーラでサントハイム城の近くの町、サランに移動
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