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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-36守るべきもの
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ですから。いたしかたない、とはいえ、わたくしだけ、おぼえて、いただけないなんて。おっしゃってみてください、クリフト、と」
「は。面目無い。クリフト殿」
「おぼえ、ましたか?」
「……」
「クリフト、ですわ」
「……クリフト、殿」
「もういちど」
「……」
なかなか名前を覚えないライアンに、延々と自分の名を言い聞かせるクリフト。
「……説教癖かよ」
「意外というか、らしいというか」
「あらあら、まあまあ。でも、あれならきっと、覚えられるわね。」
「ふむ。怪我の功名じゃの」
クリフトの説教はライアンが名を覚えるまで続き、その後クリフトは酔い潰れて眠りこけ、ライアンに抱きかかえられて部屋に運ばれ、毒気を抜かれたマーニャもそこそこで引き上げて、その夜はお開きとなる。
翌朝、少女とアリーナにライアンも加わり、三人で朝の鍛練を開始する。
「やっとライアン殿と手合わせが出来るな!楽しみだ!」
「武術大会で優勝されたアリーナ殿の、御目に
適
(
かな
)
うかわかりませんが。宜しくお願い致します」
「戦士の国の、本職の戦士が。謙遜するな」
「それじゃ、わたしは、見てるね」
「悪いな、ユウ。行くぞ、ライアン!」
「は。
何
(
い
)
時
(
つ
)
でも」
構えを取るライアンに向かい、アリーナが走り寄って距離を詰める。
アリーナがフェイントを入れるのを見切り、逆に隙を突いてライアンが剣を振るう。
アリーナが
躱
(
かわ
)
し、一旦距離を取ろうとするのを、追い縋って逆に距離を詰め、更に斬りかかる。
ライアンの猛攻を、アリーナは躱し続けるが、自分の間合いに持ち込もうとするのを、ライアンが許さない。
間合いを取るのを諦め、アリーナが攻勢に転じようとした瞬間、ライアンが一気に剣を振るい、アリーナの喉元に突き付ける。
少女が息を飲み、アリーナは息を詰め、そして、吐き出す。
「……参った。見事だ」
「アリーナ殿も。素晴らしい動きでした」
「これ程、鮮やかにやられたのは、初めてだ。流石だな、ライアン」
「同程度か、それ以上の力を持つ者との手合わせに、慣れておられぬのでしょう。サントハイムの魔法兵も強力と聞きますが、武の方面においては、アリーナ殿と肩を並べ得るものでは無いでしょうから」
「そうだな!ライアンと手合わせを続ければ、もっと強くなれそうだ!」
「武術の使い手と手合わせる機会は、殆どありませんでしたから。それは、私も同じですな」
「もう一本、頼む!」
「は。しかし、ユウ殿が」
「頼む!もう一本だけ!」
「わたしは、大丈夫。見てるのも、勉強になるし」
「では、もう一本だけ」
再び、アリーナとライアンは手合わせを始め、アリーナは善戦するもまたもライアンに敗れ、悔しがりながらも少
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