一部 浮遊城アインクラッド編
始まりの日
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「ここがアインクラッド…茅場さんの世界、か」
俺は周囲を見回しながら呟いた。
そして、自分の姿を確認する。
「武器って、どこで買うんだろ?」
街をぶらぶらしていると、
「うわっ!」
「っわり! 大丈夫か?」
一人の少年とぶつかってしまい、謝りながらてを貸す。
「あ、あぁ……大丈夫だけど」
少年は………勇者顔だった。
俺は、地味な顔だ。
──まぁ、それはおいといて、
「そんなに急いで何処に行くんだ?」
「武器を買いに行く所だったんだ」
「武器、か………俺も一緒いいか?」
少年は少し迷った様な顔をしたが、すぐに、
「分かった、じゃあ、こっち」
「あぁ………そうだ! 俺はソウスケ、よろしくな!」
──自己紹介ぐらいしなきゃな。
「………キリト、だ……よろしく」
*************
「はっ!」
俺は街の外で、ソードスキルの練習をしていた。
「今のはけっこう良い感じだったな!」
キリトが珍しく声を上げる。
今、練習しているのは《ホリゾンタル》片手剣の基本的なスキルで横水平切りの技だ。
「うりゃー!」
この声の主はクライン、武器を買いに行く時に増えた。
──元気は良いけど、今回は駄目だな、声だけだ。
「くっそー! 何でだ!」
「頭ん中でイメージするんだよ! こう、ドカーン!って」
「かなり抽象的だな」
ちなみに上から、
クライン
俺
キリト、だ。
──楽しい、いつの間にかそんな気分になっていた。
「どうした? ソウスケ?」
クラインが聞いてくる。
「何でもねぇよ」
俺は軽く笑っていた。
現実(リアル)ではそんなに笑ってなかったし、楽しみもなかなか無かった。
そんな時間が終わりを告げることを俺たちはまだ知らなかった。
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