第九十三話
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が、納得したような表情だ。
「あなたもチャンピオンね」
「そうだね。チャンピオンのサーヴァントではある」
「悪いソラ、凛に付いて行ってくれないか」
「まぁアオの頼みだからね、しょうがないか」
とそう言うとソラは分かたれたまま霊体化し姿を消した。
「霊体化も出来るのね」
まぁ、本来の影分身では無く、今のそれは所謂分霊という扱いになるだろうか。
「それじゃ行ってくるわ。待ち合わせは衛宮邸にしましょう」
そう言うと、凛は霊体化したソラを連れて離れて行った。
「俺達はどうする?」
「わたし達はわたし達でキャスターの動向を追いましょう。きっとキャスターを追ってマスター達が動くだろうし、どうするかはその時に決めるわ」
まだ何をどうしたらいいのかは分からない。しかし、分からないからといって行動しない訳にはいかなかった。
確かめなければ行けないのはアインツベルンの居城。
俺達が出てきた後、アイリスフィールたちが居城として使っているか否かだ。
冬木市市街地から外延部へ向かうとその人通りは少なくなる。そこまではバスで移動し、人目を避けた後、飛行魔法を行使してイリヤを担いで飛翔して向かう。
アインツベルン所有の森の外延に付く頃にはすっかり日も落ちて辺りは真っ暗だった。
「お母様達はここに居るわね。森の結界に誰かの魔力が混ざってる。」
イリヤには分かるらしい俺達が出た時との差異。
なるほど、聖杯戦争の為だけに用意した居城だ。使わないはずは無いか。
「結界の弱いところと、わたしがアインツベルンのホムンクルスだと言う事で、多少の事なら気付かれずに入れるだろうけれど…」
「イリヤっ!」
どうしようかと思案していた時、サーヴァントの気配がして急いで隠れて距離を取った。
相手に気が付かれない様に盗み見ると、現れたのはへんてこなローブを着たギョロ目の長身の男性。
そいつは数名の子供を引き連れてやってきた。おそらく催眠系の暗示で従えているのだろう。子供達に自由意志は感じられなかった。
「キャスターね」
だろうな。他の五騎は確認済み。アサシンならば気配遮断スキルで目標に気付かれずに近付いた後に暗殺と言う戦法を取るだろう。
キャスターは子供を引き連れ、森の結界など歯牙にもかけずに進んで行く。
「戻るわよ、チャンピオン。ここまで大っぴらにされたら流石にお母様も侵入者を警戒するはず。入り込む事は難しいわ」
「だろうな」
同意すると俺はイリヤを抱えて空へと駆け上がると冬木市の方へと飛び去った。
対魔力の高いセイバーは基本的にキャスターに対して一方的にその武を示せる。余程の事が無い限りセイバーは負けないだろう。
あの子
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