第九十三話
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どうするの?リン」
イリヤが凛に問い掛けた。
凛は手にした宝石に魔力を通すと、それが小鳥のような形に変化し、即席の使い魔を作り出したようだ。
「もちろん教会の偵察に向かわせるのよ。おそらく他の聖杯戦争参加者も自身では訪れないはず。だったら一匹くらい混ざっても問題ないわよ」
「…問題ないのかもしれないが、それは遠坂の家では使いやすい部類の使い魔なのか?」
「そりゃそうよ。宝石魔術がうちの専売だもの」
「だったら凛の父親だって使うだろう。自分以外に同じ魔術を使っているものが居たら彼はどう思うだろうな?」
「うっ…」
着眼点は良いのだが、凛は何処か抜けている。
「はぁ…リンはお惚けさんね。チャンピオン、お願い」
「なっ!ちょっとうっかりしただけでしょーがっ!」
吠える凛には取り合わず、サーチャーを冬木の教会へと飛ばし、他の使い魔からは気付かれないように細心の注意を払って教会へと忍び込ませる。
「なにそれ、…SFに出てくる空中映写機みたいじゃない」
この際凛の感想はどうでも良いだろう。
集まった小さな使い魔たちを前に、監督役である神父が説法するような口ぶりで外法を働いたキャスターを全マスターを持ってこれを討伐しろとルール変更として伝える。
報酬は前回の聖杯戦争で使い切れずに残った令呪。それを一画くれるらしい。
「令呪の受け渡し…それもあんなに…」
驚く凛だがそれも仕方ないだろう。
令呪での命令は三回しか出来ないが、とても大きな力となってサーヴァントを援護する。それが一角増えるとなると…なるほど、かなり上等な餌だろう。
「それじゃ、今日は別行動しましょう。私は私で少し調べたい事があるわ」
「それはいいが、今、凛は魔力殺しを所持しているのか?今は聖杯戦争中だろう。魔術師がこの冬木市に居ると言う事は聖杯戦争参加者だと間違われてしまわないか?」
「うっ…そうね。確かに今の私は魔力殺しを持っていないわ。でも、そんな物普段から付ける様な物好きはいないわよっ」
まぁ、その点ではイリヤも同様だ。
「発見されたら運がなかったと諦めるか…それともサーヴァントをつけるかしないと危ないんじゃないか?」
「あら。チャンピオンが私に付いてくれるとでも言うの?でもそれはお断りするわ。あなたはイリヤスフィールに付いてなさい」
「当然、俺はイリヤに付こう。だが、誰かを凛に付けることくらい出来る。まぁ、デメリットも多く存在するがリスクカットには仕方ない」
「は?」
飲み込めない凛を余所に俺は影分身をする。
ボワンと現れたのはソラだ。
「あなたは…」
アインツベルンの城で俺と分かれて戦っていた事を思い出したのだろう。驚きはした
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