彼女のリハビリが始まりました
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チは謝り続けるだけだと思うから、今日はゆっくり休ませて、明日からにしてくれないか?」
「――――そうだな、そうするか…………あー、俺も疲れたし今日はもう寝る。サチの事は明日だ明日」
「迷宮区の敵は弱かったけど、サチを探しながらだったからさ、みんなヘトヘトなんだ――――サチを探してくれてありがとう」
「いや、俺は心当たりのある場所を探しただけで、そこに偶々サチが居ただけさ、見付けたのはケイタ達かもしれなかったし」
「それでも、探してくれたのはキリトじゃないか――――これからもお互い助け合って行こう」
ケイタが軽く拳を握り胸の前に出した、俺も拳を握りコツンと拳を合わせる。
「それじゃあ、キリト。また明日」
「あぁ、お疲れ」
部屋に戻りメニューを弄りながら今日の事を思い出す、『意味のある事は全部終わっている』か…………。
そんなのは嘘だ。少なくとも俺は自分が強い事を隠し、この月夜の黒猫団に居る事で一種の快楽を得ている。
………………酷い嘘吐きだ。
部屋にノックが響いた――――――こんな夜遅くに誰だ? とりあえずシステムの開錠許可を出すか。
「開いてるよ」
ドアを開けて顔を覗かせたのはサチだった。
「キリト――――ごめん。やっぱり眠れなくて…………一緒に寝ても良いかな?」
「――――大丈夫……だけど、ベット一つだけだぞ?」
「大丈夫。キリトと一緒なら安心して眠れると思うから…………もしかして出かける所だった?」
「いや、これから寝ようと思ってた所だけど」
本当はこれから最前線に篭って、黒猫団に付き合った分の遅れを取り戻す心算だったけど。
「ねえ、キリト…………もう一度あの時の言葉を聞かせて、安心して眠れると思うから」
「サチ…………大丈夫だよ。君は死なない」
「――――うん」
それから夜が更けるとサチは毎日俺の部屋を訪れた。深夜のレベル上げはまったく出来なくなっていた。
一つのベットにサチと寄り添い。このギルドに居れば大丈夫だからと何度も声を掛け続けた………………。
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