マシモの話
[6/6]
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
て、怖い男の怒声に吹き飛ばされる魂のように消える。佐古の前を高校
生が笑いながら歩いてゆく。佐古の魂の一部は彼らに持っていかれる。
北から風が吹いている。乾いた雪を導いて。西に東にある山を、すり抜けるよにこの街に。なぜ
にそれは吹くのですか。教科書の外にあるその訳は、いまだ誰も知るに至らず。それは心の薄い膜
を、震わすように吹いていて、腹の底までさらすことに恥じらいを与え、たまにそれを打ち破るよ
うにつき刺さる。ここを歩く人々に北から風が吹いている。
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ