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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三八幕 「サルース・ルーメン」
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見せたくない。
こうしてベルーナはその服・・・ワンピースを見に付けて服を洗いに向かった。
流石に洗い終わるまで待ち続けるのは嫌だったので一度部屋に戻り、洗濯と乾燥が終了する時間を見計らって再び部屋を出た。幸いというか、時間帯的にはまだ生徒たちは授業中。誰にも見られることはないだろう、と状況を楽観視していた。
そして・・・
「だ、だれ?!・・・・・・天、使・・・?」
(えー・・・)
その目を泣き腫らした少女にそう言われたとき、ベルーナは非常に複雑な気分になった。
いや、確かに「キモい」だの「ヘンタイ」だのと言われるのに比べれば似合っている方がいい。だが天使はない。冗談で言われたのならばまだいいが、彼女の声は明らかにそういうトーンではない。むしろ本物を見る目である。
ベルーナとて男の子。女物の服が似合っていると言われるのは男としては決して嬉しい事ではない。でも・・・アングロに着せ替え人形のようにいろんな服を着せられたことを思い出し、さらには前にオリムラとホンネに着ぐるみパジャマを無理やり着させられかけたことをも思い出す。やはり、僕は周囲からそういう服が似合うと認識されているのだろうか。・・・されているのだろうなぁ。
あー憂鬱だ。この身体はあの時以来急激に成長が遅くなってるし、男らしくなりたいと思っても体が付いてこない。軽く鬱に入り、もう皆にそう思われているならそれでいいかなとさえ思いかけ、そこでベルーナは辛うじて踏みとどまった。
「・・・望む場所がどんなに遠くとも、そこで可能性を捨てなければ、本当の終わりは訪れない・・・」
1パーセントでも自分の身体が男の子らしくなる可能性があるなら、その希望に縋りたいです。
「・・・・・・本当の、終わり」
・・・・・・はっ!?考えていることをうっかり口に出してしまっていたようだ。これは恥ずかしいなぁ・・・目の前の子もポカンとしてるし。とにかくこれ以上まじまじみられるのは嫌なので急いで洗濯物を回収しなければ!
こうして僕は足早にその場所から立ち去った。ああ、顔から火が出そうなほど恥ずかしい・・・
= = =
天のお告げ、というのだろうか。まさか神様が仏教徒である私にまで使いを出してくれるとは夢にも思わなかった。天使さんはまるで無垢な子供の様な、知識深き賢者の様な、強い意志を秘めた使者のような、様々な意識が入り混じったような表情で言葉を紡いだ。
「・・・望む場所がどんなに遠くとも、そこで可能性を捨てなければ、本当の終わりは訪れない・・・」
小鳥が囁くような小さな声だった。その姿に視線を釘付けにされながら、その言葉を頭の中で反芻する。
「・・・・・・本当の、終わり」
天使さんはつまり、こう言いたいのだろう
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