24話
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ッバス、飲み物出してやって、僕の奢りだから代金はいらないよ」
ワジが笑いを抑えきれない様子で飲み物を出すように指示するとアッバスと呼ばれた大男はすぐにカウンターに戻り、カクテルを出そうとしている。
ロイド以外の3人は笑ったかとピリピリした空気がワジの笑いで入れ替えられたことで、交渉は成功だなと安心した。
早速その空気に乗ったランディが酒を物色し始めた。
「おっ、結構良い酒があるじゃんか、冷えてるのあるか?」
「ランディ、職務中だぞ。喉が渇いてるなら水にしてくれ」
「じゃあ水を4人分、氷も入れてくれ」
タダで酒が飲めるところだったのにと不満に思いつつ支援課としてはジオフロント以来何も口にしていないし、今更何か入れて来るとも思えないのでエリィが言ったように休憩がてら話を聞くことに。
支援課の4人とワジはテーブルカウンターまで移動してコップに入れた水を貰うとロイドはまだ笑い続けているワジに受けを狙ったわけじゃないと凄んでさっさと話せと促すと、わかったわかったと事情を話してくれることになった。
「アッバス。教えちゃって」
カウンターにいるアッバスはテスタメンツが本気で“潰し合う理由”を説明してくれた。
「事の発端は五日前の夜、うちのメンバーの一人、アゼルが帰宅中に通った路地裏でバイパー共の闇討ちにあった」
闇討ちという言葉に驚く支援課にテスタメンツのメンバーの一人、キューを持っているリャンと呼ばれていた少年があれが喧嘩なものかと吐き捨てる。
「後頭部に一撃食らって倒れたところを滅多打ちだぞ!そのまま病院に担ぎ込んで入院。未だ意識不明だ。敵討ちせずにいられるもんか!」
仲間をやられた怒りを感じて本気で潰し合う理由はわかった。だが犯人も分かっている。疑問の余地がないのである。
「やられた方が意識不明ならどうしてサーベルバイパーにやられたとわかったんですか?誰か現場を見たんですか?」
小さな疑念を感じ取ったティオの質問にテスタメンツの面々が答えられず黙っている。
「誰も見てないのか。状況証拠だけなのか?」
「そこまで短絡的じゃないよ。僕達は知性派で売ってるんだよ。傷跡だよ」
「傷は主に打撲だったが同時に細かい裂傷も目立っていた。我々がよく食らう傷跡だ」
「連中の持ってた釘バッドか。凶器がわかったんじゃ証拠としては決定的だな」
仲間が闇討ちされ凶器はよく知る長年の対立グループの武器。状況的に見れば犯人は決定的だ。
「だが、決定じゃない。そう思ってるんだろう?」
ロイドは和平の可能性に掛けて疑念に思っていることを追求する。
「まあね。ヴァルドの使う手にしてはらしくない感じはする。まあ向こうが本格抗争がしたいから手下が勝手にやった線が濃厚だけどね。
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