第4話 「お願い、アンネローゼさん」
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ジークフリード君」
「こ、こちらこそ、よろしくお願いいたします」
ぺこりと頭を下げるジーク。いい子ですね。
「ジーク、軍の士官学校を卒業したら、俺のところに来いよ。近衛士官に推挙しておいてやるから、な。よく学び、よく遊べよ。今のうちだぞ、遊んでいられるのは。たくさん友人を作って、後悔しない様にしておけ」
「そうですな。これからの帝国は、若い者達の力が重要になってきますからな。ジークフリード君の様な少年には、今のうちによく学んでおいて貰わねば、なりませんな」
「まったくもってその通りですな」
ブラウンシュバイク公爵様がジークの頭を撫でながら、笑っています。
公爵様は大柄でいらっしゃるし、手も大きいので、ジークの頭がぐらぐらしているみたいです。
リッテンハイム侯爵様も笑っておりますし、良かったです。
「アンネローゼ、今日はもう、上がっていいぞ。ついでにジークを送ってってやれ」
「はい」
「ジークはお土産に、チョコレートケーキでも、持って帰れ。アンネローゼのお手製だ。久しぶりだろう?」
「はいっ、ありがとうございます」
「お前、元気だなぁ〜」
皇太子殿下の笑い声が部屋に広がりました。
殿下の笑顔は結構好きです。
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