第5話 強敵、スケ番登場!男は女を殴っちゃいけねぇ!
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頃、番はバンチョウの荷台の上に乗りひと心地ついていた。
「ふぃ〜、助かったぜぇ。バンチョウ」
【良いって事よ。お前の欠点は俺の欠点でもあるからな】
どうやらバンチョウもまた番と同じで女相手に拳を出す事が出来ない性格らしい。その為に番の窮地を察知し、助けに駆けつけたのだろう。
今回はそのお陰で助かったのだが。
【それで、この後は何所へ行く予定なんだ?】
「そうだな……ん?」
ふと、荷台に乗っていた番は見る。それは、後方から物凄いスピードで迫ってくる一台の赤いスポーツカーが見えたのだ。
形からしてフェラーリタイプだろう。結構洒落た外観をしている。
「何だ? あの車は」
疑問に思う番。すると、迫ってきたスポーツカーがバンチョウと並ぶ。
「追いついたよぉ、轟番!」
「げぇっ、てめぇは!」
そのスポーツカーを運転していたのは事もあろうに木戸茜であった。
慣れた手つきでハンドルを握り、こちらに向かいメンチを切っている。しかもかなりご立腹だったりする。
「まだ懲りてねぇのかよぉ!」
「あったり前だろうが! あたいとの喧嘩を逃げるなんざぁお天道様でも出来やしないよぉ!」
「勘弁してくれぇぇ!」
そんな訳でバンチョウと茜の運転するスポーツカーとの壮絶なデッドヒートが開始されようとしている。だが、そうなれば軽トラではまず勝ち目がない。
馬力の時点で差があるからだ。
【番、どうする?】
「こうなったら、バンチョウにチェンジしてあいつを驚かしてやるしかねぇ。このままじゃこいつ地の果てまで追い掛けるつもりだぜぇきっと」
【そうするしかねぇか】
満場一致の元、番は運転席へと移動する。そしてハンドルを握り締めて気合を込めて叫ぶ。
「男チェンジ!」
叫びと同時にバンチョウが飛翔し、巨大ロボットバンチョウへと変形を果たした。
変形したバンチョウが茜の運転するスポーツカーの前に舞い降りる。
「どうだ? 驚いたか?」
「はん、たかが変形した位でこのあたいがビクつくとでも思ってたのかい? それに、それが出来るのはあんただけじゃないんだよ」
「へ?」
「行くよ、スケバンチョウ」
【待ってました!】
「紅チェンジ!」
茜が叫ぶ。すると、そのスポーツカーもまた空高く飛翔し、変形を始めた。
バンチョウのとは違いこちらは明らかに女性型とも言えるフォルムをしていた。
「スケバンチョウ! 此処に登場!」
「て、てめぇも……変形出来たってのかぁ?」
「そう言う事だよ。さぁて、条件も同じになったんだし、そろそろ決着をつけようじゃないのさぁ〜」
腕を鳴らしながら迫ってくるスケバンチョウ。それに対しバンチョウは完全に尻込みしている状態であった。
ジリジリとバンチョウが下がれば、同時にジリジリとスケバンチョウが迫
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