第44話 寺子屋へ行こう
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違っていたのならその家の人達に聞けば良いだけの事だ。
そんな訳で意を決し建物の扉を開く。まぁ、扉と言っても此処は江戸なのでスライド式の奴なのだが。
中に入ると一面木造と言うのが一目で分かる作りであった。
木目が残る床からは木の匂いが漂ってきて鼻をくすぐってくる。独特の匂いだが別にこの匂いが嫌いと言う訳ではない。
下を見ると何足か草履が脱いで置かれている。大きさからして子供の履いていた代物だろう。
それも10人以上は居る。それ程の量の草履が脱がれていたのでそう予想が出来た。
とにかく、此処でこうして誰もが草履を脱いで入っているのだから自分もそうしなければと、その場で履物を脱ぎ、中へと足を進めた。
床を踏みしめる度に木製の床が軋む音がする。これもまた木製住宅の良さとも言えるが、小さなお子様にはこの音が恐怖心を掻き立てられるのは決して作者だけじゃなかったりする。
そんな感じでどうでも良い駄文を交えながらなのはは建物内を練り歩いていく。
廊下はそれほど広くない。せいぜい大人が二人横一列に並んでようやく通れる程度の広さだ。当然天井もそんなに高くはなく、あったとしてもせいぜい3メートル行かない位しかない。
そんな廊下を歩いて行くと突き当たりに扉が見えた。同じく木造式のスライドで開くタイプだ。
迷う事なく引き手に手を伸ばす。多分此処に家主が居るのだろう。もし開いて中に入ったとして、家主達からは何と言われるだろうか?
勝手に不法侵入をした不届き者として叱られて親元へ強制送還されるかも知れない。
だが、来てしまった以上は仕方が無い。どうせこのまま戻った所で間に合うまい。その前に廊下の気配に家主が気付いてやってくるだろう。
そんな時背中を見せていては誤解を招く。ならばいっそ潔くしよう。
そう心に決め、なのはは思い切り引き戸を引き、中へと躍り出た。
中は思っていた以上に広かった。床一面に畳が敷かれており、その上に長く作られた木製の四足テーブルが幾つも並べられており、その机に陣取っているのは皆、なのはと同じか近い少年少女達であった。
生徒達の殆どが部屋に入ってきたなのはを見る。視線が自分に向けられてる事に気付き、些か戸惑いを覚える。
どうにか誤魔化そうと視線を動かし生徒達を見たが、どの生徒も見覚えのない顔ばかりであり返って緊張が増すばかりだった。
しかし、そんな中で、見覚えのある顔ぶれが居る事に気付く。
丁度一番前で真ん中辺りの席に二人一緒で座っていた。
「あ」
思わずなのはがそう声を上げる。それに呼応して例の二人もこちらを見る。
座っていたのははやてとヴィータの二人だった。顔見知りの二人に出会えて少しだけホッとする。部屋を数歩歩き、二人の前へと歩み寄り、膝を曲げて二人と同じ目線に合わせて顔を
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