第44話 寺子屋へ行こう
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を持ちかけた次第なのである。
「そうだ、寺子屋に置くと言うのはどうだ? あそこなら同年代の子も多いし、身を隠すには絶好だと思うが」
「確かに、だがそうなると護衛がつけないぞ。幾ら何でも大人が寺子屋内に入りびたりじゃ怪しまれる」
「トシ、その点に関しては打ってつけの奴が居るだろう」
「打ってつけ? そうか!」
笑みを浮かべて述べる近藤に土方は察した。はやてを守護する存在。守護騎士達。その中には丁度そう言った任に適した存在が一人は居た。その存在ならば、他の隊士とは違い寺子屋の中に潜ってもさして怪しまれる事はないだろう。
「どうせ今隊の中で主立って活動しているのは二人だけだ、残りの二人は今の所手が空いている状態だし、そう考えるなら寺子屋は絶好の場所とも言えるな」
「うむ、やはり年頃の子供は同じ年の子と過ごすのが一番だからな。それじゃ、早速入塾の手配をしておくか」
話が纏まれば行動は早かった。それから数日の後に、八神はやてと守護騎士ヴィータの二人は揃って寺子屋への入塾が決まった。
これから始まる江戸内に潜む悪を倒す為の前準備は、着々と進められているのであった。
……多分。
***
真選組達が準備を進めている最中、銀時は何時も通り暇を持て余していた。
毎度毎度の事だが相変わらず仕事はない。たまになのはが仕事を見つけてきてくれるが最近は遊びに夢中なのでそれもない。なので本当の意味で手持ち無沙汰となっていたのである。
そんな訳で銀時は今、下の階にあるスナックお登勢に飲みに来ていたのである。
「相変わらず暇そうだねぇ銀時」
「相変わらず色気がねぇ店だなぁババァ」
売り言葉に買い言葉を交えつつも話に華を咲かせる両者。これが普段の光景なのだから仕方ないと言えば仕方ない。
グラスに注がれた酒を一口含み、その味が消え去らぬ内につまみを口に運ぶ。
大人なたしなみと言えた。
「最近なのはの奴元気そうじゃないかぃ?」
「何でも新しい友達が出来たみたいでなぁ。その友達とも遊んでるせいか四六時中遊びっぱなしだよ」
「結構な事じゃないか。子供は遊ぶ事が仕事だからねぇ。家の手伝いをしてくれるのも結構だが、やっぱ子供はそうじゃなくちゃねぇ」
元気なのはお登勢にとっては何より嬉しい事実だったりする。元々なのはを銀時に押し付けたのはお登勢なのだから。
「元気なのは良いが、ちと気掛かりな事があるんだけどさぁ」
「何だよ?」
「あんた、あの子に教養とか施してんのかい?」
心配の種は其処であった。確かに元気なのは嬉しい。だが、教養がないのは少し心配だったりする。
健康に育って欲しいと願ってはいるがせめて馬鹿よりはマシな位の教養はあって欲しい。そう願っての問いだったのだ。
「ん
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