第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第65話:夜の宿屋の夜は明ける
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「おはようリューラ……大好きです」
って言ったら、黙って頷いてくれた……勿論笑顔で!
アローSIDE END
(サラン)
ウルフSIDE
3Pはキツい……
昨晩は取り敢えず二人を満足させる事で、一応の解決を迎えたのだが……
今後毎晩3Pになるのだとすれば、正直俺の体力が保たないだろう。
1日ずつの交互にしてもらえないか相談したいのだが、双方共に幸せにするとの約束なので、マリーは絶対に納得しないだろう。
この納得を得るのだって凄く苦労したのだから……
リュカさんが語ってくれた人間の青年ノイルと、エルフの女王の娘アンの、悲しい愛の物語。
俺も詳しく知っている事だったので、冷静さを取り戻したマリーに対し、納得してもらえる様に話をし続ける事が出来た。
何より俺の二股(言い方が悪いが他に言い様がない)を認めなければ、俺は二人の前から消え二度と姿を現さないと言ったのが効果的だったのだろう。
『それだけは絶対にヤダ!』と言い、俺にキスをしてきた所から3Pの開始になったよ。
窶れきった俺が食堂に姿を現したのは一番最後だった……
そんな俺を見ても、誰も何も言わないでいてくれるのは、昨晩の騒動が多大なる迷惑をもたらした事を理解しているからだろう。
取り敢えずとは言え、巧く事が進んでいるのを阻害しない様しているのだ。
それとも、まだ幾分不機嫌な表情のマリーに気を遣ってるのかもしれない……
ウルフSIDE END
(サラン)
ブライSIDE
夜も明け、冷静さを取り戻したワシは食堂でコーヒーを飲んでいる。
昨晩リュカに連れられて、酒を飲みながら語り合った同じ席で、手を繋ぎ気恥ずかしそうに現れた姫様とクリフトを見て、ブラックコーヒーを口に含む。
顰め面をしてしまうのはコーヒーの所為だけではないだろう。
今は解っている……納得は完全には出来てないが、姫様とクリフトの仲を邪魔してはいけない事は理解しているのだ。
酒は不得意なのに、ワシに付き合って飲み交わしてくれたリュカが、昨晩語ってくれた事……
本来は閉店の食堂を、『何も盗まねーから、酒飲むのに使わせろ!』と、脅しまがいで使用した食堂での語り合いは、ワシの心に大きな何かを凭せてくれた。
姫様の幸せを考えるのなら、姫様自身が選んだ男を信じ、そして応援して行かねばならないのだ。
しかも相手はクリフト……人柄も能力もよく知っており、姫様を悲しませる事だけはしないと確信出来る男。
確かに奴以上の相手は見つけるのが難しいだろう。
だから本当は二人の事を手放しで祝福しなければならないのだ……
だが、それが出来ないのは姫様を幼い頃より育ててきた、ワシの我が儘なのだろう。
リュカが
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ