第34話 修学旅行のその前に−その1−
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園長としてのワシからの指示じゃぞ」
「はぁ? それがなんです? オレは「先生」としてやっかいになっているだけです。なので、「先生」としてならともかく、魔法使い、つまり裏に関わる者としては、別に学園長の部下でもないし、頼みを聞かないといけない理由もない。むしろ、一魔術師として忠告するならば、『関東所属でもない』『見習い魔法使い』のネギを『修学旅行のついで』に特使にするのは相手を馬鹿にしているとしか思えませんよ。本当に西と仲良くしたいんなら別の手段を考えるべきです。というか、馬鹿じゃないですか? こんなこともわかりませんか?」
くっ、なんだか話している内に段々怒れてきて、思わず熱く語っちまった。
「むぅ。じゃが、関西呪術協会の長の婿殿は君たちの父の戦友じゃぞ」
「だからなんだと言うんです? それと「君たち」ではありません。「ネギの父親」だ。間違えんな」
「容赦ないのう………。年寄りにはもっと優しくするもんじゃぞ」
「はぁ? 何言ってんです? 優しさの大盤振る舞いで忠告してあげてるんじゃないですか。どうせ、ネギにハクでもつけようかと思っているんでしょうが、いい加減こりましょうよ。少し前も「闇の福音」にボコボコにされて失敗しているでしょう。それともそんなことすら忘れるほど健忘症がひどいんですか?」
さすがに、つい最近失敗したばかりのことを言われて学園長の顔色も変わる。というか、垂れててこちらから開いてるか閉じてるか見えなかった糸目が開くのを初めて見たわ。
だからどうした、という話しなんだが。
「とにかく、ネギのハク付けのために生徒を巻き込むのは止めてください。どうしてもネギを特使として送りたいなら、明後日の土曜日にでも1人で新幹線で行かせれば良いじゃないですか」
学園長、その「しまった」という驚きの顔はやめてくれ。見てて情けなくなる。
「大丈夫じゃ! 向こうも魔法使いである以上、生徒達や一般人には手を出さんじゃろうからの」
「………。つまり向こうが手をださんようにするため、生徒達を裏の行為の盾にするわけですか」
「ふぉっ。そうじゃないぞ、サギ君。そうじゃないんじゃ」
また、間違えやがった。じゃあ、どうだっていうんだ。だいたいそんな甘い見通しが通るわけあるか。よしんば結果的にそうだったとしても最悪の展開を考えて事に当たるのが最高責任者の責任というもんだろう。
「もういいです。話すだけ無駄みたいですから。とにかく、向こうが手を出さないと言うんなら、何もする必要はないんでしょう?」
「そうじゃが………」
「まぁ、どちらにしろ、修学旅行では教師としての職務は全うします。それとまぁ、なんかあった時に自衛とウチのクラスの明石、神楽坂、春日、絡繰、近衛、桜咲、龍宮、超(
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