第34話 修学旅行のその前に−その1−
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のは東の方じゃないか。
しかも、特使がネギ?
ネギは関東魔法協会の所属でもなければ、ただの魔法使い見習いに過ぎない。しかも修学旅行のついでに親書を渡すとか。そんなのを特使に送るのは、「お前らにはこの程度で充分だ」とケンカを売っているのに等しいわ! どこが仲良くしたいんだ?
表の世界でも王族などの貴人が今回のような地位を任せられることがあるのかもしれないが、ネギの場合、魔法使いにとっては「英雄」の息子だが、西にとっては「魔法世界で同胞を殺して謝罪も賠償もない仇敵」の息子なので、はっきり言って挑発行為だ。
万が一、それらの謝罪を公的に先に済ませるならともかく、そんな可能性はそれこそ1万分の1もないだろう。
要はネギにハクをつけたいんだろうが、無理だ。考えが甘すぎる。むしろ、東西の抗争を激化する引き金になるぞ。
………。
あれか? それが狙いなのか?
まぁ、それならそれで対処するだけだ。
後はこれが近衛近衛門の考えなのか、関東魔法協会の考えなのかだな。
いいや、その辺は上の人に考えてもらおう………。
「ネギ君にはなかなか大変な仕事になるじゃろう………。どうじゃな?」
「わかりました。任せてください。学園長先生」
学園長から親書を手渡しされて、大任を引き受けたと舞い上がってるネギ。
意味、わかってないんだろうなぁ。
「うむ。では、修学旅行は予定通りと行おう。頼むぞ、ネギ君」
「はいっ!」
依頼を受けたのがそんなに誇らしいのか、ドヤ顔でオレを見て出ていくネギ。
非常に鬱陶しい。
っていうか、わかってんのか?
お前は生徒として旅行に行くんじゃなく、生徒達を引率するために行くんだぞ。
百歩、いや千歩譲って、特使とやらが学園の仕事だとしても、その後、詠春殿に案内してもらう私的な時間があると思ってんのか?
一応お前も学園のお金で修学旅行に行かせてもらうんだから、その分の仕事をしろや。
「で? オレも帰って良いですか?」
「ふぉっ。待ってくれ、遠坂君。遠坂君には、京都でネギ君のサポートをやってもらいたいんじゃ」
本気で言ってんのか? まあ、本気と言うか、根拠もなく受けて当然と思っているんだろうなぁ。もういいや。
「だが、断る」
敬語もへったくれもなくはっきりと断ってやった。
「な、なんでじゃ?」
なんでオレがネギなんかのサポートをすると思えるんだ?
と言うか、逆になんでオレがこの話しを受けると思うか聞きたいわ。本当に頭大丈夫か?
「麻帆良学園の教師として、3−Aの副担任として、仕事はしましょう。だが、それ以上はする必要を感じませんね」
「じゃが、これは麻帆良学園の学
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