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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter25「信頼と疑念」
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ルドガーさんの懐中時計を解析するという事なんですが……」
「何かわかったん?」
シャーリーは以前壊れた彼の時計を修復した事があり、その際時計のデータを記録していた。今回そのデータからシャーリーは骸殻の特性を解析したようだ。
「いえ、残念ながら何もわかった事はありません。ですが……」
「 ? 」
「これを見てください」
既に出ているエアディスプレイの上に重なる形で何かの反応の波形が表示されたエアディスプレイが新たに現れる。
「何だよこれ、波形か?」
「これは時計を解析した際に観測された波形なんです」
「時計からやて?」
通常無機物からこのような波形が発っせられる事はない。クルスニク一族の骸殻能力者の事を聞いた時、正直眉唾だったと思っていた者からすればこのデータは驚きの限りだ。
「この波形、リインやデバイス達とよく似てますですよ」
「言われてみりゃ確かに……じゃあ、あの時計はデバイスなのか?」
「時計はデバイスではないようです。でも役割はある意味近いのかもしれませんね」
デバイスと懐中時計。持ち主をサポートする事やAIを除けば、2つの役割はよく似ている。むしろ最も異なるのは骸殻能力者と魔導師の方にある。
「この波形は私達魔法サイドで言うなれば、術式を表しているようなモノで、単に私の推測で確証はありませんが、これはルドガーさんの世界でいう、精霊術の一種なんじゃないかって私は思ってます」
「精霊術ですかぁ……直で確認できたら少しはこの謎もわかると思いますけど……」
「無理だな。ルドガーの奴は精霊術は使えないって言ってたしな」
エレンピオス人であるルドガーは霊力野が退化しているため、骸殻を除けば精霊術行使は不可能。
その事をルドガーから話しを聞いているヴィータ達はどうしたものかと考える。
「……もう少し様子を見た方がええかなこれは」
「ヤバイ力なのは間違いないぞ。今んところはクロノ提督直属だという事でフォロー出来てるけど、表
沙汰になったら陸の連中からはしてみたら六課と海を叩く良い材料になるぞ」
ツッコミどころ満載の機動六課は地上部隊の追及を受けないよう、能力限定リミッターをSランク魔導師に施し、なのはやフェイト、シグナムを始めとするヴォルケンリッターの一部部隊員は本局からの出向という形と部隊長八神はやての固有戦力というどれも特殊な部隊参加で追及を逃れている。
だがこの裏技はあくまで六課の立場を守る意味もあるが、本局のいざという時のはやてを切り捨てるというトカゲの尻尾という役割もあり、ましてはルドガーを庇う事は六課は自らリスクを背負っているという事になる。
「その事も踏まえて近い内話し合った方がええかな……無論非公式やけどな」
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