戦闘校舎のフェニックス
第15話
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魔力の扱い方に関するものや、魔法の書物だってある。
魔法使いとして目を通してみたい。
それを部長に相談してみたら、教えてくれることになった。
契約として対価を覚悟したが、部員としてタダで教えてもらえた。
書物も悪魔の方で簡単に手に入るものならいいとのことなのでありがたい限りだ。
そして俺はそれらを読むために頑張って勉強中というわけだ。
今では、簡単なものなら読める程度にはなっている。
学校の成績維持も必要なのでゆっくりとしたペースだが確実に覚えている。
「ただ今戻りました!」
そんな感じで朱乃さんに教えてもらっているとイッセーたちが帰ってきた。
「あらあら、お疲れ様です。今お茶をいれますね」
朱乃さんはイッセーたちにお茶を入れる。
「お帰り。夜のデートはどうだった?」
「最高に決まってんだろ!」
祐斗の問いに親指を立てて答えるイッセー。
「・・・深夜の不純異性交遊」
「小猫は厳しいな」
ぼそっと厳しいことを呟く小猫に俺は言う。
「部長、ただいま戻りました」
イッセーは部長に報告するが反応がない。
「・・・部長?」
「え?あ、ああ。おかえりなさい、ご苦労様、イッセー、アーシア」
部長はここ最近あんな調子だ。話しているときは普通なのだが一人でいると時折ぼーっとしている。
すぐに取り繕い、イッセーとアーシアに指示を出す。
「今日からアーシアも契約を取ってきてもらうわ」
アーシアも今日から契約を取るのか。また、俺がフォローに駆り出されるのだろうか。
「え?私がですか?」
「ええ、チラシ配りは今日でおしまい。でないと、あなたたちのデートの方が先に進みそうだもの」
自転車の二人乗りで深夜のデートの時点で十分進んでいると思う。ましてや他人に気付かれないため補導されることもない。
「朱乃、アーシアの魔力の量を調べてくれるかしら?」
「はい、部長」
「イッセーの件があるからね。ちゃんと調べておきましょう」
ああ、イッセーは未だ魔法陣で依頼主のもとに行けない。むしろ、自転車で来る悪魔としての地位をモノにしている。
「部長、大丈夫ですわ。部長、私に次いで多いキャパシティを有しております」
「それは吉報ね」
イッセーもそのことを我が事のように喜んでいた。
だが次第に顔が崩れていって、最終的に涙を流しだした。
「イッセーくん。どうしたんだい?」
その様子を見ていた祐斗が俺に聞いてくる。
「・・・自分の少なさに嘆いているのでは?」
小猫も自分の予想を言ってきた。だがそうではない。
「あれはアーシアが変な契約者にいかがわしい依頼をされた想像をしているんだろう。
あいつはアーシアには過保護だからな。あの二人が兄妹だったならイッセーはシスコンと呼ばれる類になっている
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