逃げ道なぞ無い。
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過しているのが解る。
では何故、彼は虫の息とはいえ生きているのか?
まるでリアスがやって来るまで誰かが治療していたみたいではないか?
そこまで考え、リアスは頭を振る。
(いくら何でも考えすぎよね。)
同意無く下僕悪魔とした以上、責任は取るつもりである。
彼が目覚めたら此方の事を説明しなければならない。
思考を切り替え、リアスは彼を保健室へと運ぶのだった。
目が醒めた彼は何ら動じる事も無く、此方の言葉をただ静かに聞いていた。
事実をただ受け入れるその姿に僅かな疑念が湧き上がる。
普通の人間の反応では無い。今迄下僕悪魔にしてきた者達とは違い、何ら此方の事情を知らなかった人間であるはずなのにあまりにも自然体すぎるのだ。
まるで自分などどうでもいいとばかりに。
(まさか堕天使側の…?)
偵察。
一瞬、その考えが浮かぶが否定する。
あまりにもお粗末なのだ。
これだけ怪しければ疑ってくださいと言っている物だ。
ある程度頭が回るならこんなに不確定な演出などせずに安全にかつ確実に送り込む。
それこそ数年単位で慎重を重ねた上でだ。
しかし完全に否定も出来ず、頭の片隅にその考えはおいて置く。
(何れにせよ、暫くは様子見…か。)
思考を纏め、リアスは自らの可愛い下僕悪魔達に振り返る。
「さぁ、今日はもう解散。また明日、彼の扱いについて考えましょう?」
手を叩いて解散を告げる。
皆が帰宅準備を進める中、リアスは新しい下僕悪魔について思考を巡らせるのだった。
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