脱出
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ってあちらもこちらにカードを渡してきたので受け取ってウィンドウに入れた。
「それじゃあ、私は行くから。送ってくれてありがと」
「おう」
そして、その少女と総督府前で別れる。そしてウィンドウを開くとアウラに向けてメッセを送るためにアウラが現在もログインしているかを確認すると入っていたのでメッセを送ることにする。だが一文字も文字を打つ前に銃弾が自分の目の前を通り過ぎた。まるでロボットのように首を動かしてその方向を向くと、今丁度メッセを送ろうとしていた人物、アウラがいた。
「ゲツガ、私が心配していたのに気にしないで女といちゃいちゃしてるなんて」
「おい、仲良くはなったやつだけどいちゃいちゃはしてなかっただろ。心配していたのはありがたいけど街中で一発打つのはどうかと思うんだが」
「心配した私が馬鹿だった」
「話し聞いてるか、アウラ?」
そう聞くと更にもう一発ライフルを構えて撃ってくる。それを接近して銃口を上に向けさせて止めてから言う。
「なんかムカつくことしたなら謝るからここで暴れるな。怒ってるなら謝るから。許してくれないならいつもの場所で鍋をいくらでも奢ってやる」
「……」
そう言うとかなり迷ったように動きが止まる。どうやら怒りと鍋をてんびんに賭けているのだろう。まあどうせアウラのことだから鍋を優先するだろう。
「……わかった。ただし、さっきの女の子とは話してもらう」
「別にいいけど、お前って俺とあいつの関係がそんなに気になるのか?」
「ゲツガには関係ない」
そう言ってアウラは自分を無視して先に行こうとする。だが、歩いていくのは遅くなるため、アウラの肩を掴んで止める。
「?」
「歩いていくよりあいつで行ったほうが早いぞ?」
そう言って自分の近くにあるバギーを指す。
「ゲツガ、借りたの?」
「いや、俺の私物。お前と別れた後ボス倒したらゲットできた」
そう言うとアウラは目を輝かせてバギーを見る。
「ゲツガのってことは乗れるのか?」
「ああ、俺が所有者だから認証さえあればいけるじゃね?」
「じゃあ乗せて」
アウラは少し嬉しそうに自分の服を引っ張る。なんかこう見ていると世話を焼くお兄ちゃんのような感じだと思う。
「わかったわかった。じゃあ、俺が運転でいいよな」
そう言うとアウラはこくんと頷いて後ろに乗る。そして自分も乗るとそのままエンジンをかけていつもの店へと向けてバギーを走らせた。
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