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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第08話
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とセシリアの元に戻る。シャルルはAEDを取りに行こうとしたが、俊吾が戻ったのを不審に思い戻ってくる。

「箒さん。心肺蘇生法はやらなくていい」

「じゃあ、一体どうする?」

「俺が二人を連れて行く」

「どうやって連れて行くんだ?二人を抱えられるのか?」

「抱えられるさ、こうすれば」

俊吾はISを展開した。そして、二人を抱え出入り口に飛ぼうとする。

「俊吾!指定範囲外でのISの使用は処罰の対象になっちゃうよ!」

シャルルはそう言って俊吾を止めた。だが俊吾は

「そんなの承知の上だ」

と言って、医療室のある校舎に向かった。シャルルが何かを言っていたが、俊吾は無視した。

ものの数分で校舎につき、二人を医療室の前の窓に連れて行った。そして、ISを解除して窓を叩く。すると、医療室の担当教師が来た。

「君!今ISを展開していたが、規約違反に―――」

教師はそう言ったが、俊吾の足元にいる二人を見て状況を把握し

「早く二人を中に入れなさい」

と言った。俊吾は二人を窓から医療室に入れた。教師は医療室の中に消えていった。俊吾は一安心したが、先ほどISを敷地外で使用しているのが見られたのか、他の教師が集まってくる。俊吾はこうなることが予想できていたので、驚かない。

「大海君、一緒に来てくれるね?」

集まって来た教師の一人がそう言う。俊吾は何も言わず頷いて、教師に連れられて行った。

◇   ◆   ◇   ◆

場所は医療室、一夏たちは鈴とセシリアの見舞いに来ていた。

「大丈夫か、2人とも?」

一夏は心配そうな声でそう尋ねた。

「ふん、別に大丈夫よ!あんたが助けに入らなくてもあのあと逆転してたのよ!」

「そうですわ!余計なお世話ですのよ!」

一夏の心配をよそに、2人の反論はとても元気なものだった。俊吾が二人を教師に預けたあと、適切な処置が行われ、大事には至らなかった。実際にこれだけ元気なのだ。

二人の台詞を聞いて一夏は安心した。

「何だ、そんな元気なら問題ないな。良かったよ」

アリーナ内で起こっていた一夏とラウラの騒動はあの後、千冬が戦いに乱入し、その場を沈静化させた。打鉄用のブレードを持っての乱入だったため、その場にいた全員が驚いていた。

「あれ?そういえば、俊吾は?」

ふと、鈴がこの場に俊吾がいないことに気づいた。

「そういえばそうですわね。俊吾さんはどちらに?」

セシリアも気になったようでそう言った。だが、誰もその問いに答えない。

「?」

「俊吾は……疲れて先に部屋に戻ったよ」

シャルルがどこか不安そうな表情でそう言った。

「全く、私たちの見舞いくらい来なさいよね」

鈴は
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