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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第08話
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は第二アリーナまでの道を全力疾走していた。道行く生徒は何事かと俊吾を見るが、俊吾はそんなものは気にならなかった。

このタイミングで、あの転校生かよ!何かしらアクションを起こしてくると思ってたけど、こんなに早いとは。下手をすると、あいつは手加減をしないから命に関わるかもしれない。楯無さんの顔を見る限り、危ない状態になっているのは確かだ。

ものの数分で第二アリーナについた俊吾は、状況を確認する。

観客席は多くの生徒が押しかけ、満席に近い状態だった。通路もかなりの生徒がいてアリーナ内の状況を確認できない。何とか生徒を押しのけ、アリーナ内を見ると、鈴とセシリアが横たわっていた。詳しい状況は分からないが危ない状況なのは理解できた。

アリーナ中央では一夏とラウラが戦っていた。よく見ると、アリーナの防壁に穴があいている。俊吾はそこからアリーナ内に入り、鈴とセシリアを救助しようと思い、そこに駆け出した。

穴の近くには箒とシャルルがいて、どうすればいいか分からなくてあたふたしていた。俊吾は二人に駆け寄った。

「シャルル!二人を避難させるぞ!」

「う、うん!」

俊吾はシャルルを引き連れて、アリーナ内に侵入。そして、二人の元にISを展開して駆けつける。

「鈴さん!大丈夫!?」

「はっ……はっ……はっ…………」

鈴からの返事はなく、意識が朦朧としているのが確認できた。生体バイタルも低下している。俊吾はまずいと思い、セシリアの元に行ったシャルルにアイコンタクトを取る。タイミングを合わせて、同時にアリーナから脱出。観客席に二人を寝かしつけた。

「セシリアさんはどうだ?」

「息はしてるけど、段々呼吸が弱くなってる気がする……」

鈴とセシリアは同じ状況なようで、危険な状態になりつつあることが確認できた。俊吾は応急処置をしようと箒とシャルルに語りかける。

「箒さんは心肺蘇生法を。シャルルはAEDを持って来てくれ」

「だ、だが、私は心肺蘇生法なんてやったことがないぞ」

「とりあえずでいい。心臓マッサージをして人工呼吸。ただそれだけやればいい。あとはシャルルがAEDを持ってくるし、俺も先生を呼んでくる」

「それでいいなら……やろう」

「頼む」

周りを確認すると、シャルルと視線があい、互いに頷く。俊吾は先生を予備に行こうとする。だが、迷いが生じる。

このまま先生を呼びに行っても時間がかかる。シャルルがAEDを持ってくるにも時間がかかる。じゃあ、いっそ先生の元に連れていけばいいんじゃないか?だけど、どうやって二人を運ぶ?男手が二人いれば問題はないが、男は俺しかいない。だけど、モタモタしてると命に関わる状態だ。……………迷っている暇はない。

俊吾は校舎に向けた足を戻し、鈴
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