第三十二話「長ネギは大変体に良いのです!」
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ペンライトのような光に負けるはずが……一・〇〇五パーセントの確立でありますねぇ!」
「あるのかよ! って、だから心を読むなっ!」
もうわけわかんないよこの人!
皆も博士のカオスな空気に中てられたのか、疲れたような顔をしている。
「……聞いてた通り、黒の教団の力はとてつもないわね。個性的なメンバーというのも外れではないようだし」
「そのようですわね……」
部長の言葉に朱乃さんが頷く。二重の意味で同意しました。
「でもすごかったです……まるで未来が見えてるような動きでした!」
「そうね。もしかしたらそういう神器を持っているのかもしれないわ」
アーシアの言葉に頷く部長。あるんですか、そんなチートな神器が!?
そっか、だからあんなに――。
「あぁ、盛り上がってるところ悪いですが、わたくしたちぃ、神器なんて不細工なもの、もぉってませんよぉ?」
「え?」
博士の言葉に皆がきょとんとする。神器を持ってない? 神器なしであそこまで動けるものなのか……?
「えぇ。持ってる人もいましたがぁ、みぃぃぃんな摘出しましたぁ。あんな底スペックなものに頼ってたら反って弱体化しますしねぇ」
「そもそも、みんな神器キライ……」
「ですねぇ。なにを好き好んで、あのツルッパゲの駄神が押しつけた駄作を使わなければいけないんですかねぇぇぇ……ってな話ですよぉ」
やれやれと首を振る博士の言葉に教会娘の額に青筋が浮かぶ。
「駄神だと? 貴様、偉大なる我らが父である神の暴言は許さないぞ……」
「あぁ、こぉれは失敬。わぁすれてくださってけぇっこうですよ。まあ、後一時間二十分後には忘れてるでしょうけどねぇ」
肩を竦める博士に、ゼノヴィアの目がスッと細くなる。怒ってる、怒ってるよ!
しかし、先程の戦いを見せられたからか、迂闊に前に出れないようだった。
長ネギをすべて食べ終えた博士は満足そうにお腹を擦っている。
「さて、用事も済んだことですし、帰りますかぁ。そこのカラスは……使い道が無いので持ち帰りはキャンセルで」
「……ん。オベローン、食べていいよ」
オロローン!
イングリットの言葉に嬉しそうに鳴いたイタチ。そして――。
「……うげぇ」
「うっ……」
オベローンの口が尋常ではないくらい開かれると、倒れ伏すコカビエルを地面ごと飲み込んだ。もぐもぐと咀嚼するイタチの口から鈍い嫌な音が聞こえる。
その光景に思わず顔を顰めてしまった。アーシアに至っては涙目で部長の背中に回っている。
ゴック
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