崑崙の章
第17話 「……殺戮(キリング)、機械(マシーン)……」
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『やれやれ……まあ、お前は自分にスピードがないからその戦い方を選んだようだが、瞬間的なスピードだけなら決して見劣りはしないんだ。それを攻撃に活かしてみろよ』
それを、活かす……?
『ああ。こいつは仙術の類らしいんだが、朧が言うには……』
は?
すいません、声が聞こえなく……
あれ?
優先輩?
一刀?
大槻?
ジャックさん、ティアさん……
みんな、どこいったんだ?
…………
ああ、そうか……
これ、夢だったな。
そろそろ起きるのか……
『……まだだ』
……?
誰だ?
『お前はまだ、指令を果たしていない』
なに?
指令? 指令ってなんだ?
『私は命じたはずだぞ』
なに、を……
『ナンバー五十五番……』
……やめろ。
『ナンバー五十六番を……』
嫌だ、やめてくれっ!
『北郷一刀を……』
言うなっ!
『殺せ……!』
いやだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!
「はっ!?」
見開いた眼で、見えるもの。
それは、どこともわからぬ天井だった。
気がつけば、全身汗だくになりながら、俺はベッドのようなものに横になっていた。
「………………?」
あれ?
俺は……なんでここにいるんだ?
「ふう……気づいたか」
声がする。
顔だけそちらに向けると、知った顔があった。
「左慈……か」
「ああ。どうやら助かったようだな」
「たすか……た?」
何を言っているんだ?
「お前、一度死にかけたからな」
は?
死にかけた?
「覚えてないのか……?」
俺は、首をふる。
あれ……そう言えば、なんで俺、身体動かないんだ?
「もう一週間も生死を彷徨っていたんだ。無理もない」
……は?
マジで、俺は死にかけてたの?
「左慈、新しいものを……おや、お目覚めになりましたか」
誰かの声がする。
聞いた声だ。
「于吉。北郷が眼を覚ましたぞ」
「ええ……思ったより身体が頑強で助かりました。一般人のままでしたら流石に無理だったかもしれません」
そう言って、視界に入ってくる。
確かに巴郡で会った仙人、于吉だった。
「体の調子はどうですか?」
「……なん、か、動か、ん」
「当然ですね……心臓が止まって丸一日、死後硬直一歩手前まで行きましたから。ここの不老長寿の水を飲んでいなければ、確実に死んでいます」
…………………………マジで?
俺、一度死んだの
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