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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第2話 「認めたくないものだな。自分の若さゆえの過ちというものを」
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たが、やめておく。甘いといわれようとも、ガキを殺すのは嫌だ。生まれてくるのが男か女かは知らんし、知りたくもない。
 男で帝位が欲しければ、くれてやる。こんな崩壊寸前の帝位で良ければな。
 俺ならやるといわれても、欲しくはない。
 でも俺は皇帝の息子に生まれちゃったからなー。しょうがねえよなー。皇太子だしなー。
 生まれてくる赤ん坊は神様が、まだ人間を見捨てていないというメッセージを携えてくるという。あれの子どもが大きくなる頃には、もう少しマシな帝国を遺してやれるだろう。
 そっからはお前が何とかしろと、押し付けてやろう。早く大きくなれよー。
 そして俺はお気楽な生活を満喫してやるぜ。ビバ、酒池肉林。
 夢は広がる。空高く。
 生まれてくるのを待ってます。
 祝電を打ってやろうかと思ったが、爺に止められてしまった。

「乱を起こすような真似はおやめ下さい」

 だとー。本気で祝福してるんだがな。
 誰も俺の事を分かっちゃくれない。さーびーしーなー。くっすん。
 
 ところで原作組じゃないが、ザ○のパイロットに面白い連中が集まってきた。
 アルトゥル・フォン・キルシュバオム少尉を筆頭に、
 ミヒャエル・ヴルツェル少尉。
 グスタフ・シュタム少尉。
 ユリウス・ツヴァイク少尉。
 ヨハン・ブラット少尉の計五名だ。
 士官学校のザ○パイロット一期生だ。こいつらにはまずイゼルローンに行って貰おうと思っている。そこでザ○の運用に関して研究をしてもらう事になっているのだ。
 まあ最初はワルキューレにおんぶにだっこだろうがな。
 使い物になってくれれば良いんだが……。
 俺もイゼルローンに行ってみたい。というかやはり一度ぐらいは、行かねばならんと本気で思っている。皇太子として艦を率いていかねばならなくなるだろうし、皇太子親征をせねばなるまい。

 そしてまたもや近況報告。
 MSのデザインをいくつか、いやかなり出してやっていた。まあその中の試作品ができたというので見に行ったら……。
 よりによってジ○ング。
 しかも足の絵まで描いていたというのにっ。

「足なんか飾りですよ。偉い人にはそれが分からんのです」

 と言いやがった。
 お前も転生者かぁー。
 思わず殴り飛ばした俺は悪くないと思う。
 そのあとでアプサラスなんかどうだ? と聞く俺も大概だと思う今日この頃、まる。
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